横取り | 無い物ねだりの身の程知らず

無い物ねだりの身の程知らず

人が見れば決して不幸でも恵まれていない訳でもないのに、ありのままの自分を受け入れられていない私がいます。
子供の頃からずっとコンプレックスと生き辛さを抱えていた私の半生と現状を綴り、これからの自分の人生を前向きに生きられるヒントを得られたらと思っています。

私は小さい頃から、ずっと「一番仲の良い友達と同じスポーツをして、一緒に練習や試合で頑張ったり、悩みを打ち明けあったり出来たら良いのになあー照れ」と、思っていました。


だけど私は、自分が一番仲の良い友達と、同じ部活をしたり、同じ趣味のスポーツをしたりした事がありませんでした。


だから、私の居住区のバレーボールのチームの中でも、心を許せる友達はいなかったし、テニスでも、私が心を許せる友達と、ダブルスペアを組む事は出来ないでいました。


だけど、私の新しいダブルスペアになったMさんは、私が心を許せる友達と言って良い人でした。


私とMさんは、テニスのレベル的にも、あまり差は無く、歳も近いので、私はMさんとは、私が小さい頃から望んでいた、仲の良い友達とのダブルスペアに、初めてなれるのではないかと思っていました。


だけど私が、いくらMさんと仲が良いと思っていても、やはり大人になってからの友達とは、学生の時の友達の様には接する事が出来ませんでした。


だから、Mさんと一緒にペア練習をしたり試合に出たりしても、お互いに言いたい事を言い合い、ペアとして詰めた話をする事は、何となく遠慮があって、憚られました。


それに、Mさんが私と大規模なレディースダブルストーナメントに出場すると知った、Mさんと長年組んでおられるペアの方に「私は、時期が来たらMさんと、あのトーナメントに出たいと思ってたのに…」と、言われたと聞いた私は…


何となく、他人のダブルスペアを留守中に横取りした様な、後ろめたさを感じる様になってしまいました。


なので私は、Mさんとのペア練習や試合をしている時に「Mさんのペアが私ではなくて、長年組んでおられる方とだったら、Mさんと、どんなペアプレーをされていたんだろう…」と、考える事が増えてゆきました。


Mさんが長年組んでおられる、ダブルスペアの存在を意識してしまった事で、私は自分が考えるペアプレーを、Mさんに求める事に躊躇が生まれてしまい、私はMさんに遠慮無く、自分の要望や意見を言えなくなってしまいました…


なので私とMさんは、ペアが行ったプレーを見て、今、ペアが何を考えているかを推察しながら、ペア練習や試合をしていました。


★★★★★★★★★★★★★★


 ご贈答用に…