私は小さい頃から、ずっと「一番仲の良い友達と同じスポーツをして、一緒に練習や試合で頑張ったり、悩みを打ち明けあったり出来たら良いのになあー」と、思っていました。
だけど私は、自分が一番仲の良い友達と、同じ部活をしたり、同じ趣味のスポーツをしたりした事がありませんでした。
だから、私の居住区のバレーボールのチームの中でも、心を許せる友達はいなかったし、テニスでも、私が心を許せる友達と、ダブルスペアを組む事は出来ないでいました。
だけど、私の新しいダブルスペアになったMさんは、私が心を許せる友達と言って良い人でした。
私とMさんは、テニスのレベル的にも、あまり差は無く、歳も近いので、私はMさんとは、私が小さい頃から望んでいた、仲の良い友達とのダブルスペアに、初めてなれるのではないかと思っていました。
だけど私が、いくらMさんと仲が良いと思っていても、やはり大人になってからの友達とは、学生の時の友達の様には接する事が出来ませんでした。
だから、Mさんと一緒にペア練習をしたり試合に出たりしても、お互いに言いたい事を言い合い、ペアとして詰めた話をする事は、何となく遠慮があって、憚られました。
それに、Mさんが私と大規模なレディースダブルストーナメントに出場すると知った、Mさんと長年組んでおられるペアの方に「私は、時期が来たらMさんと、あのトーナメントに出たいと思ってたのに…」と、言われたと聞いた私は…
何となく、他人のダブルスペアを留守中に横取りした様な、後ろめたさを感じる様になってしまいました。
なので私は、Mさんとのペア練習や試合をしている時に「Mさんのペアが私ではなくて、長年組んでおられる方とだったら、Mさんと、どんなペアプレーをされていたんだろう…」と、考える事が増えてゆきました。
Mさんが長年組んでおられる、ダブルスペアの存在を意識してしまった事で、私は自分が考えるペアプレーを、Mさんに求める事に躊躇が生まれてしまい、私はMさんに遠慮無く、自分の要望や意見を言えなくなってしまいました…
なので私とMさんは、ペアが行ったプレーを見て、今、ペアが何を考えているかを推察しながら、ペア練習や試合をしていました。
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ご贈答用に…