一生の仕事 | 無い物ねだりの身の程知らず

無い物ねだりの身の程知らず

人が見れば決して不幸でも恵まれていない訳でもないのに、ありのままの自分を受け入れられていない私がいます。
子供の頃からずっとコンプレックスと生き辛さを抱えていた私の半生と現状を綴り、これからの自分の人生を前向きに生きられるヒントを得られたらと思っています。

私は、Mに今の専門学校を辞めて欲しくはなかったのですが、Mは毎日の様に私に電話を掛けて来て「学校辞めたい…辛い…死んでしまいたい…」と、訴えてきました。


日が経つにつれて、Mが発する言葉や声が、どんどん力無く悲壮感を増してくるので、私も、今のMの学力で、Mの出来そうな事はないかと、探し始めました。

そして私は、Mが中2の時に、保育園に職業体験に行った事を思い出しました。

当時Mが、職業体験をどこでするか迷っていた時に、私は「Mは、小さい子の扱いが上手いから、保育士に向いてるんちゃう?」と、言った事があり、それでMは、保育園を選んだ様でした。

「そういえば、M『保育園の職業体験、楽しかった。』って、言ってたな…。それに、Mは年下の従兄弟達や私の友達の子供にも、直ぐに懐かれるし…保育士の仕事、エエんちゃうかな?」

それで、私は保育士になるにはどうしたら良いかとか、保育士の年収等を調べてみました。

すると、今のMでも、今から頑張って勉強すれば、保育の専門学校には入れそうでした。

「これで、Mの次の進路が見えたアップ

と、思ったのも束の間、私は、保育士の生涯年収のグラフを見て、愕然としました…

この頃、男性保育士が少しずつ増えてきてはいたものの、やはり保育士は、女性の仕事という位置付けが根強くある様で、男性が家族を十分に養える程の収入には、程遠い感じがしました。

だとしても、保育士の仕事は立派な仕事で、収入云々よりも、遣り甲斐を重視して働いておられる方が殆どだと思います。

でも私は、やはりMには、自分の家族を十分養えるだけの収入が得られる様な仕事に就いて欲しいと思っていました。

だから、保育士は素晴らしい仕事だし、Mに向いてる仕事かもしれないけど、収入の面だけがネックとなって、私は、Mに薦める事が出来ませんでした。

「やっぱり、Mが自分で、次にやりたい事を見つけるまで、待つしかないかな…」

そうこう言っているうちに、一学期が終わろうとしていましたが、Mは相変わらず、自分のやりたい事を、見つけられていませんでした。

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