Unique AMRAAM Firing with Eurofighter Typhoon
4月1日付なのでやや古いニュースです。
スペイン南部のMoron空軍基地にて、イギリスとスペイン共同のミサイル発射実験が行われました。
参加したのはスペイン空軍とイギリス空軍の
ユーロファイター・タイフーン戦闘機
が1機ずつで、使用したミサイルはアメリカ製のアムラーム(AIM-120)空対空ミサイルです。
アムラームはSARH(セミ・アクティブ・レーダー・ホーミング)方式のミサイルで、目標にロックオンするには発射母機のレーダー波が必要になります。しかしレーダーを作動させるということは、レーダー波を探知した相手にこちらの位置を暴露してしまう危険も伴います。
今回の実験ではアムラームの発射母機はレーダーをアクティブモードで作動させず、ミサイルの誘導に必要なデータはもう1機のタイフーン戦闘機からMIDS(Multifunctional Information Distribution System=多機能情報伝達システム)によって得るというかたちで行われた。この2機の距離は相当離れていたという。
このシナリオはタイフーン戦闘機がBVR(Beyond Visible Range=視程外)戦闘において、ステルス機のような高レベルの脅威に対峙する際に関わってきます。
実験ではミサイルの発射母機をスペインのIPA4が、レーダー照射をイギリスのIPA5がそれぞれ行いました。
IPA5は今回の実験を実施するにあたりスペイン南部までやって来たわけですが、2つの外部燃料タンクを装備することで、1,000マイルを超えるイギリス-スペイン間を空中給油することなく2時間と4分で飛行したとのことです。