うつ状態になって、実家へ戻ったころに、『思い出のマーニー』という映画をやっていました。
どうしても観ておかないといけない気がして、上映の最後の週に、子どもを母に預けて観に行きました。
その映画を観て、私、涙が止まりませんでした。
エンディングまでボロボロ泣いてしまったのは初めてです。
そのあとすぐに原作も買って読んだけど、それでも号泣してしまいました。
自分のことが嫌いで、人と深く関わることを避けるように生きてきた少女が、自分を裏切った親友を「許す」ことで、自分を受け入れ、心を開くことができるようになる。
まさに、その時の私に必要な映画でした。
それから半年たって、私にとっての“マーニー”である祖母と、やっと会える機会ができた。
私が子どもの愛しかたがわからなかったのは、祖母の代から、もしかしたらそれよりもっと前から続いてる。
祖母のことを恨んでたつもりはなかったけど、実際会って話をしたとき、私は祖母のことを無条件に許していた。
祖母を許せたとき、母へのわだかまりもすうっと消えていった。
そして、母とまた以前のように、色んな話ができるようになった。
「許す」ということが、どれだけすごい力と癒しになるか、わかった。
映画を観たときは、まだ母への本当の気持ちに気がついてなかった。
でも、無意識に抑え込んできた「母を許せない気持ち」が、あの物語と出会わせてくれたのかもしれないって思う。
だから涙が止まらなかったんだと思う。
子どものころに傷ついたところを、いい加減、癒してあげなさいってことだったのかな。
自分のなかに、まだどうしても「許せない」ことがあってつらいけど、まずは自分の基盤をしっかりしたい。
“許せない自分”を越えられるくらいの自分になりたい。
とりあえず、もうすぐ『思い出のマーニー』のDVDが出るみたいだから、今度は借りて観ようかなって思ってます(*^^*)