ずっと母を許せない気持ちを、なかなか自分のなかで整理することができなかった。
でもやっとひと山越せた気がする。
母も母親の愛情を受けたくても受けられない環境で育ってきた。
子どもの頃から寂しさやつらさを誰にも言わず、一人で抱え込んで、ちいさな胸を痛めながら大人になった。
そして、母の母親、つまり私の祖母も、母に寄り添いたくても寄り添えず、かなりつらい思いをして生きてきた。
母も私も、ちゃんと愛されるべき存在だった。
それがやっと納得できた。
それからいつのまにか母と以前のように会話ができるようになってた。
ほんとに自然に。
わだかまりが解けたら、こんなにも話しやすいんだって驚いた。
以前みたいに母のことをすごく心配するのはもうしないけど、やっと母と新しい関係を始めるスタートラインに立てたんだと思う。
希望を捨てなくてよかった。