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M3ラボの『私設 塩野自転車 応援団』

塩野自転車に勤めるM3ラボのふと気付いた事や、手掛けた自転車を紹介したりする、私設塩野自転車応援ブログですっ!
だ・け・ど・自転車に関係ないことも書いてますよ。面白ければいいかなと! また読みに来たくなった方がいいもんね!

 「ラボさん。髪、切ってくれない?」

 唐突な願いに怯む。

 美容師でもない私に髪を切ってくれるように頼むにはそれなりの覚悟と信頼が必要だろう。

 私に対する全幅の信頼なのか、それとも思い出が欲しかったのか。

 いずれにせよ、私の心は大きく揺れる。

 自分の頭をバリカンで刈り慣れている私には絵心ならぬ鋏心が幾らかある。

 頼まれれば息子の髪だけでなく嫁さんの髪も切る。


 

  「おう」

 

 
 引き出しから鋏を出す。

 私は忘れない。
 
 その髪に鋏を入れた音を。
 




 それが40のおっさんでなければ!

 しかも深夜の事務所で!

 同僚のぼっさんが残業中になんの脈絡もなく「髪、切ってくれない」と言い出して、ダンボールを切るようなハサミで後ろ髪を切る羽目に・・・。
私に背中を向け椅子に座るぼっさんの背中と私の腹の間にプラスチックのゴミ箱を挟み、髪の毛をザクッと切る。

「随分ざっくり切ってないか!?」

頼んでおいてその言い草はないだろ。
ちょっとは信じろ!

伸びている後ろ髪をザクザク切ってゆく。

「ちょ、ちょっと待てって!」

大丈夫だ、俺を信じろ。
俺にはハサミで切れるほど長い髪はないけどな。

「誰が上手いことを言えと言った!」
馬鹿な二人を羽鳥くんが笑いながら見ていた。

ゴミ箱の中に髪が随分と落ちていた。
「なぁ、羽鳥くん。背中のゴミ箱がプルプル震えてるんだけど、大丈夫なのかっ!?」
なにがどこでどうなって会社の事務所で同僚の髪の毛を切っているのか。
改めて非日常な光景に震えるように笑いが込み上げてきた。

「おしっ」
ハサミを机の上に置くのと同時にぼっさんは鏡の前に走って行った。

手櫛で髪を梳く自分の姿を見ているぼっさん。
「奥田英二みたいだ。このまま原田美枝子と駆け落ちしてもおかしくないな」

どこでどう原田美枝子が出てくるのか、ぼっさんの思考回路がおかしくて仕方なかった。
笑い転げているとぼっさんは羽鳥くんに携帯を渡し写メを撮らせていた。

ぼっさんはかなり気に入ってくれたようだった。
僕らは変なテンションのまま笑い続けた。
笑いの合間に見せるぼっさんのキリリとした表情がまた僕らを笑わせた。

心に張り付いていた角質のような疲れが一気に落ちたような気がした。
僕らはパソコンの電源を落とし、事務所の鍵を閉め、夜道を笑いながら歩き出した。
【神様がいわなくても】

誰が言わなくても
俺が言うよ
「辛かったひとほど幸せに近い」って

神様が言わなくても
俺が言うよ
「幸せになっていいよ」って

幸せの順番待ちの列に並んで手に入るのは模造品だ

幸せは自己申告だから

言った者勝ち

「あぁ、幸せだ!!」

ほら、幸せな気分だ
理由はなんだっていいよ
あとからくっつければ

とりあえず「幸せだ!」って叫んどけ

言った者勝ちだ


自分自身に大きな変化が訪れる前に
覚悟と気持ちを試される出来事が
予めそれを予期してかのように起きる

大きな変化を受け入れられるだけの
器が出来ているかを試す幾つかの試練が
それと「対」になっている

それまでの経験や実績に固執しないように
他者と自分を比較しないように
新しいものを受け入れることを怖れないように

それが現状から私が学んだこと
それを学ぶ為の幾つかの試練だったこと
それを受け入れて次へと進めること



帰ってきて飯喰って寝て、今起きました。
寝るのは休息以外にも頭を整理させる効果もあり、そうして整理された幾つかの事柄を文字にすることで客観的に見ることが出来るようになる。
これから月曜の朝までにやらねばならない仕事がある。
その仕事もやりたくなくなるような出来事もあった。
それでもやらなきゃいけない理由もこうして見つかったことだし、やる。
やり続けることでしか変わらないものもある。
変わった事が目に見えるようになるまでえらく時間も掛かる。
目に見えるものしか事実だとしか思えない者が理解するまで更に時間が掛かる。
だとしたら、それが目に見えるようになるまで待つよりは次にやるべき事を済ましてしまおう。

自分の速度と他者の速度は違う。
自分は先と戦い、他者は今日と戦う。
それを嘆いても仕方ない事なんだ。
違って当然なんだから。
それでいいこともある。
新しいフレーム用に作ったデカールの貼られた製品を初めて目にした。
そのフレームに合わせた寸法とデザインの出来は上々。
四人の女子事務員さんたちにも好評。
デザインという仕事が終わっても、それが製品化されても、まだその先がある。
お得意先がそれを見て、お客様がそれを見て、乗ってる自転車を更に他の人が見て・・・。
それも全部ひっくるめて私の仕事だ。
それは私だけが持つ悦びの特権だ。
明日にはもう一機種入荷してくる。
もう少しで会社の自転車は全部私のデザインしたデカールになる。
ここまで何年も掛かった。
それが評価されるのは更に何年か後のことだろう。

吉報を気長に待ちながら想像力の届く限りの「先」で戦おう。

さてと創造力の絢爛舞踏するパーティタイムを始めるとしようか!



M3ラボの『私設 塩野自転車 応援団』
24CTB【ガルーダ】
カラー・ブルー/グリーン
シマノ製6段シフト スピードメーター・時計・コンパス付きの三連CTIデッキ標準装備
オープンプライス



私は自転車が好きなんだと思う。
自転車に乗る人の笑顔が好きなんだと思う。
自転車を買って嬉しそうに帰る人の笑顔が好きなんだと思う。

自転車を組み立てる現場で仕事をしてから、自宅のパソコンで深夜までロゴデザインをする。

身体はしんどい。
でも、気持ちは軽い。

しんどくて、しんどくて、どうしようもない時は自分がデザインした自転車に乗ってくれる人達の笑顔を想像する。それを買って嬉しそうに帰るお客様の背中を見送る店員さんの気持ちを想像する。


私は自転車をつくる。

その自転車をつくるのを通して誰かの笑顔をつくっているんだと思う。
今の私のしんどさが誰かの笑顔に繋がっていると思うんだ。
今の私の努力が誰かの笑顔に繋がってると思うんだ。

男の子向けのMTBをつくった頃は本当に辛かった。

それでも負けたくなかった。
この自転車を目にした男の子の目が輝くように。
この自転車に乗った男の子が誇らしい笑顔になれるように。
どんな大手メーカーにだって気持ちでだけは負けたくなかった。

出来上がった【ガルーダ】が出荷されてゆくのを見る度に、出荷されてゆく先で少年の笑顔に出会ってくれるように祈る。

私の渾身の一撃が流通の壁を貫いて少年の心に届きますように。
顔も名前も知らぬ少年の笑顔の種になりますように。




初回の昨日は自己紹介のつもりで書き始めましたけどほとんど自分の事に触れていなかったので書いてみましょうか。

逆境のなかでこそ能力を発揮する全自動克服機関搭載の健康優良不良中年。
人生でも 仕事でも 逆境になればなるほど燃えます。
苦難や逆境は高みへ登る階段 。
逆風は高みへ誘う案内人 。
難敵や障害の出現に心躍らせ狂喜乱舞する。
今の今まで蓄え鍛え練り上げた力と知恵での総力戦なら燃えるのが男でしょ!


刈り込んだ頭、盛り上がった僧帽筋、アゴヒゲ。
いかつい外見でありながら高一の息子と大学二年の娘の父親。
娘の友達に「マッチョでチョイ悪なんですね♪」と言われ、ちょっと嬉しい。


自転車を作るのがお仕事
自転車日和Vol.3(辰巳出版)105Pに紹介されてます
最近は自転車だけでなく、デカールのデザインやカタログもつくってます
自転車組み立て現場も担当しつつ業務や企画デザインもやってます
目指すは最強の平社員っ!


最近お気に入りの言葉
『今日より明日、明日より未来、 高みにいられますように。
 狂喜乱舞の日々でありますように。』

座右の銘
『見敵必殺(サーチ・アンド・デストロイ)』
見かけた瞬間必ず反射的に排除すれば問題に追い回されることはない.。
まず言葉と行動と気持ちを叩き込め
真の敵は怖れる自分のこころ
ソイツヲ発見次第殲滅セヨ


生きるって 苦しいもんだとずっと思ってた
でもさ
楽しいんだわ
面白いんだわ
生きるのが

表舞台じゃなくとも 陽は俺を照らし
どんな境遇であっても そこから学ぶ事は多く
生きるって楽しいと今更ながらにおもう

一生のあいだで知ることが出来る事柄も
出会えるひともたかが知れてる

その限られた出会いのなかで
どれだけ面白さや素敵さや楽しさを発見して笑えるか
たったそれだけで生きる意味がある
これからを生きる価値がある

限られた時間のなかで出会えた喜びは
限られた時間を生きているから味わえる  

そして最期に笑って死ねればそれでよし