暑い日が続きますが、健康管理にはくれぐれも御注意下さい。

 

さて、今日は少し硬い話です。

輸出管理の優遇廃止について、相手国は異常とも思える拒否反応を示しており、非常に滑稽なのですが、なぜこうも話が違うのか、と疑問に思います。

 

日本人の一般的な感覚だと、「あなたの側に不備が見られるので追加書類を提出して下さい」と言われたら、「不備を直すので、何が悪かったか教えて下さい」というのが普通だと思うのです。

これは、日本のみならず各国共通であってほしいのですが、一部にそうでない国が、しかも地理的に近いところに存在することに驚きを隠せません。

 

しかも政府、大臣、議員、自治体首長など、一様に同じ反応、コメントを繰り返していますが、建設的な中身がなく、恫喝まがいの表現ばかりです。

ですが、この発言がまかり通る国の国民の皆さんは、これを是としている訳で、全体数は詳しく分かりませんが、少なくとも支持率を上向かせる(か維持する)程度である事を考えると、案外多くの人々が同じように考えているかもしれません。

 

なんでこうなったのか、という理由ですが、やはり数十年にも永く、しかも執拗に行われてきた反日教育の結果なのではないでしょうか?産まれた時から何十年もウソを教えられたとしたら、その人の中では、そのウソは真実に化けてしまうのでは、と思うのです。

 

僕は、過去に4年半にわたり海外事業所の設計部門マネージャーとして赴任したことがあります。その際にローカルスタッフの実力の低さもあり、業務量が多すぎて体力的に、そして精神的にも厳しかったのですが、この原因と解決策を模索しました。

原因は、先ほども書いた通り、ローカルスタッフの実力が低いためなのですが、なぜそれが低いままなのか、それは日常業務をこなす事だけを優先して、スタッフのキャリアアップやスキル向上に配慮できていなかったためでした。この状況が、過去から10年以上続いた結果、ローカルスタッフのスキルアップが、彼らが望んだほど行われず、彼ら自身がキャリア展望も持てず、モチベーションの低下とスキルのある者の流出が止められていませんでした。

 

対策は簡単で、彼らと正面から向き合って教育プランを練ってあげることでした。短中期的な目標設定を共有し、教育プランを練り、定期的なフィードバックと、公正な評価を行うことで、結果的には離職率の大幅低下とローカルの中でのマネージメント体制強化が図れました。ただ、成果が見えだした頃には、僕の帰任も近づいていたため、体力的に楽になることはありませんでしたが。

 

一つうれしかったのは、ローカルのトップマネージャーが、僕の帰任に際して言ってくれた言葉で、「あなたは他のどの日本人出向者よりローカルの教育に力を傾けてくれた」という内容で、幾らかの人には伝わった事で報われたのでした。

 

あの国が、事実を正面から受け止め、真に次世代への教育に生かしていくことができるか、今は夢物語のような話ですが、何十年か後にそうであってほしいと願うのは僕だけではないと思います。

そうなれば、お互いに敬意をもって友好な関係を築けるはずなのです。これも僕が生きている間には難しいかもしれませんね。教育の成果なんて、何十年もかかりますから。それでも、未来志向というなら、次世代のためにも、思いだけでもあきらめないで持ちたいものです。

 

ただ、現状は、日本政府の輸出管理優遇の見直しについて、全面的に支持します。これも教育の一環です。