何年か前の話で、
きれいな人がテレビに出てるなぁ と思った。
すみれ さん。
今度ハリウッド映画に出る という。
その原作の小説が邦訳されていたので読んでみた。
映画は一般には公開されなかったようで、見られないまま過ごしていたが、
つい最近タブレット視聴できた。
すみれさんの魅力をしっかり見せてくれているとは言えないが、原作を忠実に映像化しようとしている真面目な映画だった と思う。
劇中、主人公の男性が事件で失った幼い娘とコンタクトを取るシーンがある。
会話ができる訳ではない。
手を取り合ったり 抱き締められる訳でもない。
けれども愛する娘はすぐそこにいる。
スクリーンの向こうのような異なった時空で
彼女の魂は変わらぬ姿でいて
父親の愛の気配に気づき
駆け寄って反応してくれる。
亡き人は、残された者に
いつも、すぐに 応えてくれる。
寄り添ってくれている。
それに改めて気づける映画だった。
生きる者には生きて進むべき世界があり、亡くなった人にも同じく進んでゆく道がある。
分かたれてしまったとはいえ
この世とあの世は隣接し
愛を送れば瞬時に相手に伝わり 愛が返されてくるのだ。
出演者・製作者 並びに この映画に関係する全ての皆さんに感謝します。
いい物語をありがとうございました。