前回の続き、「鹿児島県社会人・大学交流野球大会」の後編を🥎。

 

初めておじゃました湯之元球場は(言い方はいろいろあるが)歴史を感じる施設。

 

 

フィールドは92m×120mと今時の野球場としてはちょっと狭目。


バックネット裏には屋根付き、ベンチシートのスタンドも備わっているが内野スタンドはコンクリート打ちなので敷物かイスは必須😆。

 

 

ただこのスタンドはかなり大きめ、市のHPで確認するとキャパは15,000人とのこと😧。


この3塁側のコンクリートスタンドの後方、通路を挟んだところに4人投げのブルペンが1ヶ所。

 

 

「歴史を感じる」とは言ったが、2021年に大規模な改修工事が行われたようだ。その目玉がバックスクリーン一体型のカラーLEDスコアボード✨。

 

 

スタンドの雰囲気とは不釣り合いな感もある(←とか言っては叱られるか😅)が、すごく立派でくっきり視認できるのはありがたい。

 

(出典:鹿児島建設新聞)

 

確かにトイレは驚くほどにきれいだった🤣。

 

かつてはプロ野球のファームのキャンプ会場としても活用されていたようだ。

 

 

現在は大学のリーグ戦で時々使用されているようだが今年は"おいどんカップ"の一会場にもなった。


鹿児島市とは逆方向に車で15分ほど行くと串木野市、神村学園の校舎やグラウンドがあるというロケーション(今回は行ってません😒)。

 

と球場紹介が長くなったが、午後から行われた第2試合のことについてできるだけ簡単に。

 

第1試合が終わってインターバルは50分程度確保されたが、第一工科大(DIT)の選手たちは10分程度で昼食🍙摂り終わると早々にグラウンドでキャッチボールなど。

 

 

もうやる気満々🔥。

確かに間が空きすぎてもよくないかも。ちなみに投手とDH以外は午前中の試合とほぼ同じオーダー。

 

その勢いに乗るDITと対戦したのは今大会唯一の社会人チーム・薩摩ライジング。

 

 

企業チームではなくクラブチーム。このチーム見るのは2年前の「九州クラブ選手権」以来だが、その時に見た選手もまだかなり残っていた。

 

昨日「9番・ライト」で出場していたのは永貴弘コーチ兼任選手(徳之島-東亜大)。チームHPによると1991年生まれなので32才、社会人ではベテランの域。

 

 

コーチ兼任の肩書だが昨日は"監督代行"だったのだろうか。ベンチや打席からサインを送りながらのプレー、先週見た大学野球でも同じシーンを見たがチームを統括する才がある選手なのだろう。

 

その采配も功を奏したのか試合はタイブレークにもつれ込む接戦となった⚡。

 

■先発投手

 

DITの気になる2人投手🤔。午前中はそのうちの1人、島田投手が見事な完封ゲームを見せてくれたが午後からはやはりもう1人の投手がきた。

 

⚾塗木晴斗選手(2年・薩南工)

 

当方が見た秋季リーグの決勝トーナメントでも先発を任されていた投手。右のサイドハンドだが緩急の使い方が抜群に巧くてコース一杯をつく制球力も秀逸。

 

昨日の試合も序盤絶好調、5回まで無失点、6個の三振を奪うほぼ完ぺきなピッチング。(ライジングには誠に失礼ながら)これは点を奪えないのではないかとさえ思わせる内容だった。

 

6,7回やや力みが出たのか四死球絡みで失点したが8,9回にしっかり立て直して投げ切ったのも立派。途中交替もあるかなと見ていたのだが9回まで投げたのには監督さんの意図、想いもあるのだろう。

 

やはり、面白い投手👍。

 

⚾国生直大選手(加治木)

 

とても小さなテークバックで耳の横辺りからボールが出てくる感じの投球フォーム。


球速はないが落ちるようなボールが効果的でDITの各打者が待ちきれないようなシーンが多く見られた。併殺が(多分)4つ、この辺りに打たせて取るこの投手の持ち味が現れている。

 

この選手は現役の大学生、現在3年生のようだが大学の野球部には入学時から所属しておらず、今シーズンからライジングで野球を再開したとのこと😧。とは思えないような落ち着いたいい投球だった。

 

野球をやるためのいろんな形がある。これはクラブチームならでは😌。

 

■強打健在!!

 

2年前に見た試合でも強打を見せてくれた選手たちはいまだ健在。

 

⚾山下和選手(出水中央-東海大九州)

 

はい、またこのネタで恐縮ですが当方と同郷、人吉出身の選手💮。


大学時代から長打が期待できるバッティングは見応えがあったが、まだまだ全く色あせないどころか凄みは増している感さえあった😵‍💫。

 

 

「3番・捕手」、1打席目に強烈な打球でセカンドのグラブをはじくヒット。それ以降の打席では警戒(?)されてか2四球、やはり打席での威圧感は相手ベンチやバッテリーにも伝わるのだろう。

 

やはり二中OBにはこれからも期待、次回見る機会があればフェンスオーバーをお願いします😁。

 

⚾前川明浩選手(長崎商-東海大九州)

 

「6番・サード」、迫力あるボディに圧倒される😵‍💫。

 

ただこの試合では守備でアクシデント。高く跳ねる強烈なゴロ、少しイレギュラーしたのだろうかボールが顏付近を直撃😧。

 

 

遠くてどこに当たったのかよく見えなかったが「タオル、タオル!!」という声も飛んでいたので出血もあったのかもしれない。


しばしベンチに戻って治療を受けたが、そういう出来事がなかったかのような打撃。タイムリー含む2安打はいずれもいい当たり、お見事👏。

 

ちなみにお尻辺りにデッドボールも食らったが前川選手にとっては痛い一日になったかも😅。

 

■二遊間コンビ

 

⚾坂上拓斗選手(ルーテル学院-東海大九州)

 

九東のOBが続くが昨日の坂上選手は守備で貢献。シートノックの時から軽快な動きが目立っていたが試合でも好守連発。


3つの6-4-3を完成させたが強い当たり、難しい当たりも無難にさばいて投手をよく助けた🙆。

 

タイブレーク先頭打者、送りバントをきっちり決めたがそういうことができる"野球が巧い"選手だと思う。

 

⚾秦奨輔選手(九州国際大付-日経大) 

 

チームHPによるとこの選手が現主将。セカンド特有のいわゆる"身体の切り返し"がキレイでカッコよさを感じる選手。


打順は1番、セーフティも積極的に仕掛けてきたが脚もなかなか速そう🏎💨。

 

2点を追う7回、1死2塁からもセーフティバント、これが内野安打となりチャンス拡大。結果、この後タイムリーが続いて逆転に成功したので大きな内野安打になった。ナイスバントでした!!

 

⚾須藤海人選手(3年・東京学館船橋)

 

秋の決勝トーナメントではサード、昨日は武藤選手と入れ替わる形でセカンドに入っていたが、午前中のシートノックではもっとも印象に残った選手。

 

打順は9番、第1試合から無安打で迎えたこの日の(多分)8打席目だったと思う。


1点を追う9回裏、ここで値千金の一打!!

 

 

もう気持ちで打ち返した打球はセンターへ達する同点タイムリー、これは本当によく打った💮。

 

 

自然と笑顔もでるのはよくわかる😌。

 

この選手の出身校は(申し訳ないことに)九州ではほとんど馴染みがない。今シーズンまで楽天で監督された石井一久さんは「浦安」だったかな。


そういえば「新潟」は今年の夏、甲子園初出場を果たした。近い将来「船橋」も甲子園いくのかも🤔。

 

鹿児島の大学野球盛り上げるために全国のいろんな高校から選手に集まってきてもらいたい❗

 

⚾西山誠司選手(1年・れいめい)

 

秋の決勝トーナメントで気になった選手。

その時は「9番・ショート」での出場だったがスケールの大きさを感じるバッティングは来年以降、主軸になってくるかもなんて思っていたら昨日は2試合ともに「4番打者」で出場😧。

 

なんか打席での立ち姿が絵になる。

 

 

昨日は2試合ともにヒットを放ったが特に2試合目のタイムリーはいい打球だった。

 

 

これでまだ1年生なのでもうワクワク感しかない。かなり楽しみな逸材(だと思います)。

 

同じ1年生には秋の決勝トーナメントで4番を打っていた田中天晴選手(1年・日南学園)もいる。

 

 

こちらも大柄なスラッガー、秋季リーグでは1年生にしてHRのタイトルを獲得している(何本打った?)。この2人の1年生スラッガーが来年以降どういう成長曲線を描くのか勝手に注目👀。

 

さて試合は4回、DHでスタメンの川﨑亜門選手(2年・有田工)がサードを強襲してレフトへ達するヒット、これが2点タイムリーとなりDITが先制。

 

 

腰の座ったいいバッティング。さらに5回には西山選手のタイムリーでDITが3‐0とリード。

 

ライジングの反撃は6回。

死球と四球でもらったチャンス、ここで「4番・ファースト」で出場の雪松大誠選手(加治木工)が1点を返すタイムリー。

 

 

"オーバー30"の選手も複数名いるライジングにあってこの選手は高卒ルーキー、昨夏は4番打者としてHRも記録している。


DITの1年生同様にこの選手もこれからどういうスラッガーへと成長していくのか楽しみ😆。

 

そして7回、四球と秦選手のバントヒットで1,3塁のチャンス。ここでは福島輝大選手(鹿児島情報)がまずタイムリー。

 

 

 

これは目の覚めるような当たり、甘いボールを見逃さずしっかりと打ち返した👏。この選手もまだ高卒2年目、しっかり若い😅。

 

さらに雪松選手に2打席連続でのタイムリーが出てこれで同点。

 

 

序盤は沈黙していたライジング打線が畳みかける。


そして前川選手のこの日2本目のヒットが逆転のタイムリーとなりライジングが試合をひっくり返した🙃。

 

 

いやぁやっぱ野球はわからん、試合途中で下手な予想をするものではない😒。

 

それでも9回裏に須藤選手のタイムリーでDITが追いつき試合は延長タイブレークへ。


DITはここで投手交代、この秋、観戦3試合目で島田、塗木両投手以外の投手を見る機会を得た。

 

⚾阿部彪悟選手(2年・川口工)

 

と言うかこの投手は秋のリーグ戦で防御率のタイトルを獲得している。うーん、気になる2人以外にもまだいい投手がいた🤔。

 

基本、力のある真っすぐを中心とした組み立てでどんどん押し込んでいく。送りバントで1死2,3塁とピンチは広がったが続く2人の打者を凡打に封じ込んだのは見事な火消し🧯。

 

埼玉・川口工では4番でエースという存在だったようだ。鹿児島で大きく成長して関東へ凱旋してもらえたらと思う。

 

そして10回裏、先頭・西山選手の送りバントは野選となり無死満塁。打球はやや強く、確かにサードへ投げたくなるような転がりだったが2塁走者の関谷翔選手(2年・熊本国府)の脚が勝った🦵。

 

 

この選手は秋は外野でベストナイン、それに「最優秀守備賞」というのも獲得している。


その裏付けとなっているのがやはり走力🏃、このバントのシーン、スタートも反応がよかった。

 

そして続く坂本尚道選手(2年・球磨工)が四球を選んでサヨナラ、試合終了。

 

 

 

5回終了時点でちょうど1時間、テンポのいい試合だったが最後はもつれて2.5時間ゲーム。それでも今年当方にとって最後の観戦試合、見どころの多いいい試合になったのはよかった😄。

 

この試合、もう忘れられないほど印象に残ったのはライジングの先発・国生投手、結局この試合は延長含めて1人で投げ切った😵‍💫。

 

 

9回裏も同点にされてなお満塁、ここでボールカウントは"3-0"、正直ここでこの試合は終わったと思った。ただこの場面ではここから見逃し三振に打ち取るという凄い粘り🤣🤣🤣。

 

10回裏のバント守備もギリギリ、まさに"紙一重"のプレーだったと思う。


ナイスピッチング、鹿児島大の野球部からスカウト攻勢がないかちょっと気がかり😅。

 

その他の選手。

チーム最年長(←ですよね)の田児博臣選手(隼人工)は相変わらずボールを遠くへ飛ばす技術がすごい。

 

 

腕力ではなくバットの遠心力というかヘッドを巧く走らせてボールを運ぶようなバッティング。平凡なフライに見えてフェンス直前まで打球は飛んでいく。

 

2年前は猛打賞の活躍を見せてもらった清田祥平選手(九州国際大付-日経大‐佐賀魂)のバットコントロールのよさも変わりなし。

 

 

どのコースにもしっかりと対応できる柔らかさがある(と思います)。

 

ライジングは30才過ぎても長く続ける選手が多いが、それにはそれなりの理由があるのだろう。


歳を重ねるごとに身体のあちこちに不具合も出て万全ではない選手も増えてきていると聞いたが、それでも楽しそうにプレーしているのが何よりいいところ😌。

 

仕事(や勉強)との両立は大変だと思うが、好きこそ続けられる野球。来年の飛躍に期待🤗。

 

これでライジングの選手はすべてかな。

もう今年最後の観戦なのでDITのその他の選手も(途中出場の選手はゴメンナサイ🙏)。

 

土山昇哉選手(2年・熊本国府)は1試合目はDHでスタメン、2試合目は9回に代打で登場してレフト前へ運ぶクリーンヒット。

 

 

このヒットがきっかけで同点になったのでとても貴重な一打になった。池田稜選手、関谷選手とともに熊本国府の2年生トリオもみななかなかのポテンシャルを秘めている。

 

秋の決勝トーナメントでは「10」番を背負っていた杉山颯選手(2年・聖望学園)は昨日は2試合ともに「8番・捕手」での出場。

 

 

捕手で一日2試合というのもなかなかタフな感じがするがいずれの試合でもヒットも記録した。2試合目のヒットはエンドラン、しっかりと合わせてライナーでヒットにしたがこの選手も本当に楽しみ🤗。

 

DITは潜在能力の高い選手が多い。昨日の試合はもっとヒットが出てもよかったと思うがまだ秘めたる(?)ポテンシャルは出し切ってないようにも見える。

 

安定した投手力とつながる打線、来年は神宮を狙うだけの戦力を整えてもらいたい。

ガンバレー❗

 

ということでどこが「簡単に」なのかわからない長い投稿になってしまったが前編、後編に渡る今年最後の野球探訪、湯之元遠征レポートはこの辺で。

 

 

この大会の情報をいただいたライジングのミヤモトさん、ありがとうございました!!

 

今年は結局いくつのグラウンドをおじゃまして何試合見たのだろうか。これから例年のごとく振り返りを。

 

来年はまた"おいどんカップ"、鹿児島からスタートできたらいいなぁ😆。

 

で結局この大会はどの大学が優勝したのでしょうか???

 

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