九州地区、高校野球夏の地方大会も大詰め。当方にとっても佐賀、熊本、福岡、鹿児島ときて本日(おそらく)この夏の最後の高校野球探訪、大分大会へ(^-^;。

 

 

大分高校野球の「聖地」、約2年ぶりに訪れた別大興産スタジアムでは決勝戦が行われた。

 

 

糸島EのOBもベンチ入りしているこの試合、決勝戦に相応しい内容のある好ゲーム。

 

 

ノーシード校同士の対戦となった大分のファイナルゲームは藤蔭が勝利して2年連続で甲子園のキップを手にした。

 

 

高校野球は年に何試合も見ているが夏の決勝となると当方にとってはこれが3度目?やはりこの独特の雰囲気は何とも言えない。


昨年は部長として甲子園でベンチ入り、今年度からは監督としてチームを指導される若い指揮官も相当なプレッシャーがあったに違いない。

 

 

試合後のインタビュー、監督の安堵感がよく伝わってきたが、聞き手も受け手もなんかフレッシュで試合内容に加えて、真夏に一滴の涼をもらえたような爽やかな印象も残った(^.^)。


うん、やはり高校野球はいいですね。

 

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ということで本日も毎週末のごとくの野球探訪なのだが今回は「1人野球探訪」ではなく公式イベント(?)、糸島Eの選手、指導者、保護者の方たちと一緒に大分へ観戦へ赴いた。10時試合開始に向け早朝6時に糸島を出発。

 

 

糸島Eの3年生にとっては来週末がいよいよ最後の大会、ということで本日が最後の日曜練習という日だったのだが監督の発案で急遽高校野球観戦へ。糸島Eの選手達は皆、高校で野球を続けること、そして甲子園に出場することを(多分)目標に日々野球を頑張っていると思うのだが、その自分たちが「目指す場所」を実際に見て、体感することも重要。特に甲子園のかかった決勝戦ともなれば否が応でも何か感じるところもあるだろう。ましてや自分たちの先輩が出場するとなればなおさらである。そういう意味ではこれも大切な練習の一つであることは確か。

 

糸島からは途中休憩も挟んで3時間弱、9時前に本日の目的地、別大興産スタジアムに到着。

 

 

今年の大分の夏の選手権は連合チーム含めて44チームで争われるがその全試合がこの球場で開催される。そういう意味ではまさに大分の「甲子園」、多分に漏れず大分も雨の影響を受けたが当初の予定より4日遅れでの決勝戦となった。決勝をかけて対戦したのは藤蔭と大分商、ともにこの大会はノーシード。

 

 

昨夏の100回大会で28年ぶり、2度目の甲子園出場を果たした藤蔭は連覇を狙っての試合。

 

 

この大会は打線が好調、高い得点力で決勝進出を果たした。現在藤蔭には糸島EのOBが4人在籍しているがうち1人がベンチ入り。

 

 

中学時代はスピードのある走力とパワーのある打撃を兼ね備える選手だった。この夏は2回戦でスタメンに起用されていたが今日の決勝戦はベンチスタート、途中出場の機会があることが楽しみ。その他の3人もスタンドで久々に顔を見ることができたのはよかったがやはり何か少し高校生らしく精悍な雰囲気に変わったように感じたのは気のせい!?みな親元離れて大分・日田の地で野球に打ち込んでいる、ケガなどすることなく元気に頑張って欲しいものだ。

 

対する大分商は(多分)大分では最多、春夏合わせて20回の甲子園出場を誇る大分屈指の伝統校であり強豪校である。

 

 

今年のドラフト候補とも言われている明治大の森下投手が在籍した時以来の決勝進出、甲子園となると2013年以来、6年ぶりの出場を目指すことになるのだろうか。当方の世代にとってはジャイアンツで選手、コーチ、スカウトとして活躍した岡崎郁さんなどが思い出される。さてこちら大分商もこの夏は打線好調(?)、それでも3回戦では第1シードの日本文理大付を2-0というロースコアで完封勝ちを収めている。なんか好投手がいるようだ、その投手の登板はあるのか。

 

大分商の応援スタンドは満員で活気、熱気十分!!

 

 

大分市内にある学校、この別大興産スタジアムからは徒歩で10分弱とそういう地の利もあるのだろう。

 

にしても今日は本当に暑かった(*_*;。

 

 

天気予報は曇り、午前中は30℃未満というような感じだったが球場到着した9時には既に30℃を超えていたのではなかろうか。屋根のない1塁側スタンドからの応援、2時間強の試合時間、ペットボトル2本分の水分補給に保冷剤で頭や首を冷やしながらの観戦、それでも今年一番汗をかいた。そんな暑さの中、糸島Eの選手達も藤蔭応援席横で観戦。

 

 

しっかりと試合見ることできるかな。


さて試合、序盤は藤蔭が押し気味な展開。先発は背番号「11」の3年生・小宮くん。

 

 

球速は最速でも130㎞台中盤というところだったが低めへ丁寧にキレのいい変化球を集めるピッチング、とても制球力の良さを感じさせてくれる内容で毎回のように走者を出しながらも粘りの投球を見せてくれた。この小宮くんの好投が試合の流れに大いに貢献したと思う。

 

打線は初回、1アウトで走者を3塁において4番・塚本くんがセンターの頭上を襲う大飛球。

 

 

センターに好捕されたものの犠牲フライには十分、まず藤蔭が先制。にしてもこの塚本くんは力がある。バットの振りはかなり鋭くて決して大きな身体ではないがボールを遠くへ飛ばすパワーはかなりのもの。この試合ではセンターへ痛烈なヒットもあったが打球の速さは見ていてインパクトがあった。

 

守備で魅せてくれたのはショートの吉田創哉くん、小さい身体ながらも動きは軽快。

 

 

5回、大分商に1点差に迫られなおピンチ、ここで打球は高く跳ね上がるやや三遊間よりのゴロ、この当たりに吉田くんがタイミングよくチャージ、思い切り伸ばした左手、グローブにギリギリで届くところでハーフバウンドキャッチするとそのまま一塁へ素早い送球で間一髪のアウト。うーん、このプレーはしびれた(>_<)。この打球が抜けるか内野安打になっていればまた違った展開になっていたかもしれない。とても大きくてカッコいいプレーだったと思う。

 

対する大分商は2年生の活躍が印象的だった。6番・レフトは井田くん、脚のありそうな左打者。

 

 

2回、1アウトで1塁に走者を置いた場面で意表をつくセーフティバント、これがまた絶妙な位置に転がって内野安打。今日はこの1打席のみだったが新チームでは1番とか打ってきそう。

 

8番・センターの渡邊くんは攻守でいいプレー、初回の塚本くんの犠牲フライは背走してよくキャッチした。

 

 

抜けていれば序盤に大量リードを許す可能性もあったのでこのプレーも「熱盛」。さらに打つ方では5回、レフトの頭上、あと少しでHRというフェンス直撃のツーベースで出塁。打順は下位だが思い切り振りぬいた時の打球はよく飛ぶ。そして続く9番打者、こちらも2年生の岩﨑くんがセンター前へキレイに弾き返して大分商が1点を返した。

 

 

そのヒットの前にはレフトポールのやや左、両翼100mのフェンスを余裕で超えていく大ファールがあったが振りはコンパクトで力強い。セカンドの守備でも後方の飛球を好捕するなどいい動きがあったがこちらもいい選手。

 

2回途中からリリーフのマウンドに上がったのは川瀬くん、185㎝くらいありそうな立派な体格、2年生ながらこの大会では「1」番を背負っている。

 

 

この選手が3回戦で第1シードの日本文理大付をシャットアウトした投手のようだ。この日は4番・塚本くんの初球に147㎞と表示されたように見えたが見間違い!?それでも130㎞台中盤から後半の威力のありそうなボールと大きく鋭い変化球(スライダー?)で5~6個の三振を奪った。身体が大きいので打席でも迫力があるが新チームでは投打の軸になってくる可能性大。ホークスのお兄さんとはまた違ったタイプの選手のようだ。

 

 

藤蔭には1,2年生にも糸島EのOBがいるが大分商は秋以降も大きなライバルとなってきそう。にしても兄弟ですごいですね(^-^)。

 

この試合、最も印象に残ったのは藤蔭の1番・ライト、江口倫太郎くん。いやぁまさにパワーとスピード、それにアグレッシブさを持ったセンスあふれる切り込み隊長である。

 

 

初回、先頭でいきなりヒットで出塁するとすかさず盗塁、それが相手のミスも誘って一気に3塁を陥れたがこれが先制点につながった。続く2打席目にはライナー性の打球でライトポールをかすめていくような大ファール。

 

 

そしてこの驚くような打球の次のボールをセーフティバントと剛柔織り交ぜた攻撃、この辺の野球センスはなかなかのもの。この試合は2安打に押し出し四球と勝利に貢献、甲子園でも藤蔭打線の火付け役としてこの選手のバットにかかる部分は大きいかも。


藤蔭は上位、下位打線に切れ目がない。7回には主将・松尾くんの内野安打など4本のヒットを集中させ大分商に傾きかけた流れをぐっと引き戻した。

 

 

そして7回から登板した高田くんが抑えて藤蔭が逃げ切った。



小柄なサウスポー、スリークォーター気味のフォームから小気味いい強気の投球をする。最終回、先頭打者、スリーボールナッシングになった時はやはりプレッシャーあるのかなと(勝手に)心配したが落ち着いた投球でこの打者を打ち取った。夏の高校野球、4点差なんてあってないようなものなので四球を与えなかった粘りは見事。

 

 

熱い試合、早起きして大分まで来た甲斐は十分にあった。藤蔭の応援バス、試合前と試合後は早変わり(^-^)。


 

 

この辺の準備はさすが(^^;。


敗れはしたが大分商も伝統校らしいしっかりしたプレー。ベンチ入りメンバー、さらにはスタンドの控え選手も一体となった野球を見せてもらった気がする。


 

 

楽しみな2年生がいる、新チームはすぐに始動開始すると思うがこれはまた見に行かずばなるまい(^^;。


勝った藤蔭は過去2度の出場でなしえなかった「甲子園初勝利」を目指して頑張ってください‼


残念ながらこの試合、OBの出場はなかったものの糸島Eの現役選手たちも大いに刺激になったはず、今日見た試合から何かしら感じ取ってくれたものがあると思う(多分)…。


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ということで大分から糸島へ16時過ぎに帰り着くと高まった(?)モチベーションをエネルギーに約2時間の練習。


 

来週はいよいよ3年生最後の大会、監督からこのグラウンドでノックを受けるのもこれが最後になったかもしれない。この時間もまだまだ暑かったが監督の愛情たっぷりのノックは忘れられないものになったに違いない(これまた多分!)。


ありきたりだが是非に有終の美を。

お父さん、お母さんが感動するようなプレーを。


そしてこの中から1人でも多く甲子園でプレーする選手が現れることを期待しつつこの投稿は終了。


お疲れさまでしたzzz。