春は旅立ち、巣立ちの季節である。
我が家の第三子(ちなみに第四子までいます(-.-))も高校を卒業、来週から親の懐具合も顧みず福岡から関西の大学へ進むことになった。3/29、金曜日に関西へ向け出発するとのことでやはりここは父親として子供が住む環境を確認しておくべき!!という当然の責任感(?)のもと、年度末最後の日、有休をとって関西まで家内ともども同行することにした。娘と家内(それに家内の母親も)は午後に出発するということだったがここは先回りして出迎えるくらいの気持ちが必要と早朝6時に1人自宅を出発、10時には京都駅に到着した。
 
イメージ 1
「普通は一緒に行くのではないの!?」とか無用の突っ込みは不要である。後追いで家族が来るまではかなり時間があるのでここは仕方なく(?)野球探訪でもしながら後続を待つことにした(はい、もともと自分だけ野球探訪するつもりで先乗りしたのはお察しの通りですm(__)m)。2002~2004年にかけて大阪に単身赴任していた時は仕事の関係で京都を訪れることも度々あったがその時以来、かなり久しぶりの京の都。
 
この日目指したのは立命館大学の柊野グラウンド。京都駅から地下鉄で北上、北大路からさらにバスで15分程走ると「柊野別れ」というバス停に到着。
 
イメージ 2
京都市の北の外れ、もう上賀茂神社などが近い場所。そしてそこから鴨川に沿うようにさらに歩くこと20分。
 
イメージ 3
さわやかな春の日差しの中、特に苦も無く歩みを進めることができたが、もうすっかり山の中といってもいい閑静な場所にようやく案内板を発見。
 
イメージ 4
「柊野」というグラウンド近くの最寄りのバス停もあるが時刻表を調べてみると1~1.5時間に1本しかバスはない(*_*)。そんな「野球漬け」には申し分ないのどかで自然豊かな京都の郊外に野球部合宿所も併設する立命館の本拠地球場はあった。
 
イメージ 5
 
イメージ 6
小山の中腹を切り崩したような場所。バックネット裏にコンクリートのちょっとしたスタンドも備わっているが1・3塁側ともに結構急こう配ながら自然の土手が形成されていて敷物か折り畳みいすを持参すれば最高の観戦環境となるような作り。1塁側の土手の上には何か重みのありそうな石碑が。
 
イメージ 7
元学長が残されたメッセージ、著名な法学者でもあるようだ。
当方、関西地区の大学野球の現在事情には詳しくないが立命館に関して言えば、昨年DeNA東投手が新人王、そして今年は辰己選手が楽天ドラ1で開幕1軍といい選手を輩出している。
 
イメージ 8
ちょっと時を遡るが当方にとっては古田敦也さんや長谷川滋利さんを輩出した大学という印象が強い。まぁいずれにせよ関西大学野球界の名門校である。さて現役にはどんな選手がいるのか。
 
イメージ 9
立命の選手は出塁するとみな赤いランナー用のグローブを着用。
 
イメージ 10
ジャイアンツ・鈴木コーチの現役時代を彷彿させるがOB・辰己選手も脚が魅力の選手なのでやはり機動力には力を入れているのかもしれない。
 
対するのは京都の社会人チーム・日本新薬。
 
イメージ 11
当方にとっては立命同様に初見のチームであるが昨年まで都市対抗には5年連続、日本選手権には11年連続で出場しているかなりの強豪チームである。いろいろいい選手がいそうで楽しみ。試合前のシートノックから大きな声、元気が感じられていいですね(^-^)。
 
試合前、立命のHPで選手名簿見ると何人か見てみたい選手がいたのだがまずはその中の1人を早速見ることができた。先発の有村投手は熊本・秀岳館出身。
 
イメージ 12
なんかこんなピンボケの写真しか残っていないが3年前の夏、熊本大会で1度見たことがある。
 
イメージ 13
確かこの時はリリーフ登板、熊本工相手に決して本調子というような内容ではなかったが、昨日は立ち上がりから速球主体に好投。枚方ボーイズ、高校は熊本だがもともと関西出身の選手のようなので地元に戻りさらに成長を遂げているのかもしれない。
 
途中代打の1番手で登場は山中選手、今次センバツもベスト8に勝ち残っている大分・明豊出身。
 
イメージ 14
この選手は高校の1年生大会の時に見て以来。
 
イメージ 15
この時は背番号「1」ながらマウンドに上がることはなく、4番打者として強烈な打球を放っていたのが印象に残っているが大学では野手に専念しているようだ。昨日の1打席は残念ながら四球、強烈なパンチ力を持った選手なので攻撃面においては貴重な選手になるのではなかろうか。その他、大濠出身の坂本投手等も見てみたかったが登板機会なし、また別の機会に再見出来ることを期待したい。
 
こちらは初見だが見てみたいと思っていた元氏選手は途中出場で1打席のみ。
 
イメージ 16
やはりこの選手は龍谷大平安時代に高橋奎二投手との両輪でセンバツで優勝した好投手との印象が強い。こちらも大学では野手に専念しているのにはちょっと驚いたがとても力強いスイングをしていた。打者としてもチームに貢献できる選手になってくるだろう。
 
日本新薬では濱田竜之祐選手、鹿児島実から専修大を経て4年目の選手。
 
イメージ 17
投手には現・西武ライオンズの野田昇吾選手を擁し、この濱田選手と豊住選手、揚村選手等が主軸を担う打線は甲子園でも十分に鹿実の力を見せつけることができたのではなかろうか。強烈な右方向への打球ももちろんあるがこの試合ではレフトへ技ありの軽打、力強さと巧さを兼ね備えた好打者だと思う。
 
その他九州関係者。1番・レフトで出場は田中選手、九州共立大の出身。
 
イメージ 18
5番ライトは黒川選手、先週見た九州国際大付からの日本文理大出身。
 
イメージ 19
ともに大学時代は見る機会はなかったが2人とも出身はもともと関西のようだ。田中選手はコンパクトで力強いスイングとこの試合でも盗塁を決めた脚が魅力、黒川選手も懐の広さがあり長打が期待できそうな選手だがこの試合でもタイムリーツーベース含む2安打の活躍。もう社会人では中堅、ベテランと言われそうな域の選手だがまだまだチームを牽引して欲しい選手たち。大学時代に見たことがあるということでは岩本投手はこの日は登板なし、こちらもチームのエース格としてさらに上を目指した活躍が今シーズンも期待されるだろう。
 
その他印象に残った選手達。
両チームともに二遊間の選手は攻守にとてもいい動きを見せてもらった。日本新薬のセカンドは板倉選手。
 
イメージ 20
小柄な選手だがこちらもパンチ力は十分。この日は外野の頭を超える当たり含めて2安打といい打撃を見せてもらった。一方、大崎選手は180㎝を超える大型のショート。
 
イメージ 21
昨日はセンター前へ2本のヒットを放ったがとてもバットの使い方が柔軟でミート力がある。それでいて守備も堅実、法大時代にはあまり出場機会に恵まれなかったということだが名門・智辯学園では甲子園の出場経験もある選手、この選手はかなりいいかも。
 
対する立命の二遊間も見せた。ショートは2年生の池上選手、報徳学園の出身。
 
イメージ 22
報徳のショートと言えば何と言ってもカープに入団した小園選手がいるが、池上選手は1学年上、一昨年の夏はサードで小園選手と三遊間を組んでいたようだ。それでもショートの守備は堅実、レフト前へ運んだ2本のヒットはいずれも思い切りがいいスイングだった。なかなか元気が感じられて面白い選手。
そしてこの試合、野手で最も印象に残ったのは立命のセカンド・琉選手、先の山中選手と同じ、大分・明豊出身。
 
イメージ 23
まずはセカンドの守備、華麗なバックトスから4-6-3のダブルプレーは見ていて気持ちがいい。打つ方でセンターから右へ2安打、特に右中間を破る2点タイムリー(*)ツーベースは打球がよく伸びた。(*:2塁走者は本塁クロスプレー、捕手がその走者リタッチしようとする隙に1塁ランナーもホームインという珍しいプレー(@_@)。さすがこの辺は機動力が機能しているという感じ)琉選手は決して大柄な打者ではないがしっかり右手で押しこめているような感じのバッティング。母校・明豊の明日以降の試合ぶりも気になるところだろうが、後輩たちの活躍をモチベーションに是非に頑張ってください!!
 
この日、日本新薬はルーキーたちも途中出場、野手では専大出身の徳永選手、関大出身の古川選手らが力のありそうなところ魅せたが投手では小橋投手が7回から2番手でマウンドへ。
 
イメージ 24
昨年までは対戦相手、立命に所属していた選手。オープン戦ではよくあるシーンだがやっている選手たちはどういう心境なのだろうか。少なくとも先輩・小橋投手としては変なプレッシャー、やりにくいのではないかなと勝手に推測(*_*)。それでも1イニングを無失点、面目躍如となったかな。先発のサウスポー、齋藤弘志投手はとてもよかったと思う。
 
イメージ 28
昨年の「GRAND SLAM」によると169㎝ということなので投手としてはかなり小柄、それでもボールには力があった。緩急も巧く使うが決して「技巧派」という感じではない。伸びのある真っすぐでかなりの三振も奪った。昨日の試合では終盤、やや単調になったところで連打を浴びたが十分に先発の一角を任される投手になるのではなかろうか。できればもう1度見てみたい投手。
その他、6番・センターで出場の久保田選手は打席でしぶといというか粘り強い。
 
イメージ 25
1,2番も任せられる選手だと思う。4番の中選手は主砲らしくスイングはとても思い切りがいい。
 
イメージ 27
投手はちょっと投げ間違えると外野の奥まで持って行かれそうな雰囲気。
 
立命では代打で見事に2点タイムリー三塁打を放った藤原選手はしっかり期待に応えられた思う。
 
イメージ 26
この選手がどういう選手なのかは全然知らないが代打で積極的に振っていく気持ちは十分に感じる選手。
関西学生野球連盟では東都と同じく主将は「1」番を背負うのだろうか。4番・捕手、大本選手は攻守にしっかりとしたプレーを見せてもらった。
 
イメージ 29
右投げ左打ち、この選手も決して大柄ではないがバットがしなるようなリストを効かせたいいスイングをしている(当方の勝手なイメージですm(__)m)。昨秋は2位に終わった立命、今シーズンの巻き返しに向けては大本選手の活躍は大いにキーになってきそうだ。とても雰囲気を感じる選手、まずはこの春の活躍ぶりに勝手に注目(@_@。
 
と気になった選手を上げだすとキリがないがこの辺で。
 
イメージ 30
立命リリーフ陣を攻めて日本新薬が追い上げるも立命が逃げ切り勝ち。そういう意味でも冒頭であげた立命先発の有村投手のピッチングがこの試合では大きな要因になった。
 
イメージ 31
とてもよく腕が振れているのでマウンドで躍動感があるし、その躍動感に乗ったのか球速以上にボールの力が感じられた。それなりに走者も出したが簡単に崩れない粘り強さがあったのもよかった。高校時代からはさらに成長、見ごたえあるピッチングだったと思う。
 
「RITSUMEI PRIDE」、リーグ戦での活躍も期待します。
 
イメージ 32
イニング間のインターバルも十分に取りながらの試合だったので3時間超のロングゲーム、1時間に1本しかない最寄りのバス停にバスが来るのにいい時間にもなったので帰りはそんなに歩かずに済んだが、考えてみれば福岡の自宅を朝6時前に出て、京都の外れまで大学・社会人のオープン戦を見に来るとは家族はもとより本人も呆れ気味(-.-)。まぁそれでもいい選手が見れたのでよしとしよう。
 
-----------------------------
そして夕刻、遅れて出発した家族とも合流、まだ荷物搬入したばかりで片付かない新居を視察し、その新居からは程近いキャンパスも見学。なかなか便利なローケーションに施設、当方が学生だった40年近く前とは雲泥の違い、まぁ羨ましいというか贅沢なものである。
 
部屋には布団は一組だけ、エアコン付けてフローリングの床にごろ寝を試みたが身体は痛いし、明け方には寒くなるしほとんど眠れなかった。あまりに辛いので引っ越し荷物を取り出した段ボールを解体して、それを布団代わりにしてみたものの大差なし、しかしこの様相はまるでホームレス( 一一)。
 
うん、全く何のため関西まで来たのか…。
「どうせ野球がメインなんやろ」という家内や子供の覚めたお言葉。
 
まぁその通りと言えばその通りですが何か、、、。
ということで続きはまた次回。