今年の2月、ケーブルカーで初めて頂上まで登ってみた北九州のシンボル・皿倉山。

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頂上から見渡す北九州の街並みは見事な絶景。かつては新日鉄八幡の所有物だった大谷球場もはっきりと確認することができた。

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その大谷球場と北九州市民球場で昨日から「2つの枠」をかけた熾烈な戦いが始まっている。今日はその狭き門をかけた試合を観戦すべく大谷球場のある北九州・八幡まで出向いてみた。

今日は明け方から小雨が降り続く悪天候、休日の恒例で早朝から目が覚めてしまったが雨粒は小さいながらもしっかりと降っている。今日は午前中だけ近場で高校野球でも見ようかと考えていたのだが天気予報ではお昼前から晴れということなれどこの状況ではグラウンドコンディション考えると少なくとも午前中は野球は難しそう…。しばらくして糸島Eの練習も午後からというLINEが送られてきた。う~ん、どうするか、いろいろ各方面の天気予報を見ていると北九州方面はどうやら降っていないようだ。本当に大丈夫かなと心配しつつも野球に関しては思い立ったら即行動、北九州まで出かけてみることに。途中、当初行こうと思っていた東区のあたりも雨が降っていたが確かに北九州に近づくにつれ天気は回復。八幡はほとんど雨の影響はなさそうだ。

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それでも東区・雁の巣での高校野球も開催されたとのことだがコンディションは大丈夫だったのかな!?大谷球場もコンディション不良のため遅れて試合開始されるのではとちょっとタカをくくってしまったがなんのなんの、予定通りに10時に試合は開始されていてまたまた遅刻、2回表からの観戦となった。

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観戦したのは都市対抗野球・九州地区の2次予選。

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昨年は鹿児島開催、熊本の実家経由で薩摩川内まで探訪にいったが今年は福岡・北九州開催。昨日は1回戦が行われ、本日はここ大谷球場と北九州市民球場で2回戦4試合が並行開催。当方が観戦したのは九州三菱自動車と宮崎梅田学園というカード。

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昨年はこの九州三菱自動車と西部ガス、Honda熊本の3チームが九州代表として本戦に出場したが今年から九州枠は1つ減、わずか2席を争う例年以上の厳しい試合となる。九州三菱自動車は先週オープン戦を観戦すべく夜須グラウンドまで出向いたが残念ながら中止…となり見れなかったので2週間越しの想いが叶った!?今日は登板がなかったが先々週、熊本の招待野球で見た有明高校出身の松永投手には(勝手に)期待しているのでこの大会でも活躍して欲しいものだ。

対する梅田学園は昨年の都市対抗予選以来の観戦だろうか、今年も楽しみなルーキー選手たちが入団したらしいが果たしてのその選手たちの出場はあるのか。昨日1回戦では沖縄・ビッグ開発BBCを撃破、ということでこちらは昨日に続く連戦。

九三の先発は勅使瓦投手、廃部となった三菱重工長崎から移籍してきて2年目のシーズンとなる。

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九州からは程遠い東北・仙台出身の選手のようだ。今日は3回まで3人ずつで片づける上々の立ち上がり、変化球の制球がよく安定感のあるピッチングだったと思う。

対する梅田学園は古市投手。昨年、薩摩川内で見た試合もこの投手が先発ですばらしいピッチングを見せてもらったがチームのエース的な存在、こちらも安定感抜群。

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左のサイドに近いスリークォーター、打者からするとボールの出所が見にくい感じでタイミングがとりづらいのではなかろうか。とても伸びを感じる速球とコース一杯の制球力、やはりこの投手はかなりいい。昨年はHonda熊本の補強選手として都市対抗に出場しているが今年はやはり自チームで出場したいところだろう。

ちょっと試合からは離れるが気になった選手が。九三の一塁コーチャー、かなり小柄な選手。

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この選手はあの花巻東の脅威の2番打者、千葉翔太選手ではなかろうか。とにかく甲子園での執拗にファールで粘るしぶとさは多くの高校野球ファンの方の印象に残っているだろう。プロフィールを見ると身長は157cm、その小さな身体で大学野球を経て今年社会人チームに入団した。福岡の地で大きく飛躍して欲しい選手だ。

梅田学園のブルペンで準備をしていたのはこちらもルーキーの山城修人投手、今年沖縄大から入団。

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大学時代に2度ほど見たことがあるがこの選手も小柄ながら精密機械のような制球力と緩急がすばらしいピッチングが記憶にしっかりと残っている。

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当方のかなり好きなタイプの投手、この投手見るために梅田学園のオープン戦見に行こうかといろいろ画策したがタイミング合わず。また残念ながらこの試合での登板もなかったがそれでもブルペンで見れたのはよかった。昨日は同じルーキー、東海大九州出身の牛丸投手が先発したようだがこの山城投手の活躍にも大いに期待したい。

ルーキーということでは九三は2番手で谷川文仁投手がマウンドへ。

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大学時代にも一度見たことあるがとても伸びと力を感じるいいボールを持っている投手。

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今日の大谷球場は九州共立大の野球部員が裏方として運営をサポートしてくれていたが後輩の前でいい投球できたのではないかな。昨年は同じ「谷川」でも昌希選手が大車輪の活躍でチームを全国へ導いたが、入れ替わりで入団したこちらの谷川投手にも社会人で飛躍して欲しいものだ。

7回から登板の本田投手は3イニングをピシャリと抑えて勝利に貢献。

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この投手は初めて見たかもしれない。熊本・文徳高時代には九州大会で完全試合も達成している逸材である。東海大時代は故障でリーグ戦登板はなかったようだが社会人で復活を遂げて欲しいものだ。決して剛速球投手という感じではないが低めへしっかりボールを集めれるコントロールのいい投手。有吉、谷川と2年続けてプロを輩出した九三の投手陣、その穴埋めが十分にできそうな楽しみな選手達である。

試合は1-0の4回、梅田学園が逆転に成功、きっかけは1番に入る古山選手の四球。

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この選手は初見の時からその身体の大きさにビックリさせられたがこの体格で1番打者というのはちょっと怖い(^-^;。今日はこの後の打席で申告敬遠もあったがやはり相手投手からすると一発を警戒せざるを得ない選手だろう。このチームを最初に見たのはもう3年くらい前だがこの古山選手始めその時から残っている選手が結構多い。同点打を放った福野選手もその1人。

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タイムリーはライトへのクリーンヒット、とても打撃センスを感じる好打者。そして大学時代に見たことがある選手たちが続いた。九産大出身・2年目の花堂選手はとても力強い、思い切りのいいスイングをする。

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この後の打席ではどん詰まりながらふらーっと上がってセカンドベース付近に落ちる内野安打もあった。いい力している。さらには福工大出身・3年目の国師選手はレフトへうまく運ぶ逆転のタイムリー。

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大学時代に高良投手から放った弾丸ライナーのHRがいまだに目に焼き付いて離れないがパワーだけでなく逆方向へ打つうまさもある。身体、だいぶ絞れたのかな!?

一方の九三の打者陣も好選手揃い。当方が球場到着する前、先制のタイムリーを放ったのは当方が(これまた勝手に)注目している沼田選手。

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桜美林大から入団して2年目、大学1年生の時に見た打撃と守備のセンスの良さが忘れられないが、今日は3番サード、確実に九三の主力選手となってきているようだ。

夜須グラウンドで試合見るときはいつも「解説者」付きとなるのだがその解説者の方が「イケメン」と言われていた松尾選手、今日は4番・ライトで出場、好守にいい活躍だった。

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打撃ではセンター前に2本のヒット、守備では7回、走者2人を置いたピンチの場面でフェンス際まで飛んだ大きなフライを背走して好捕、このプレーは大きかった。九三には何人かいる「お隣さん」の筑陽学園出身、大卒2年目、脚もあるし(顔もいいし)さらに上を目指して頑張って欲しい選手。

主将を務める城戸選手も渋いいい働きをした。

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まぁこの選手も相当しぶとい(>_<)。ファールで散々粘って相手投手を追い込んでいく。今日は3本ヒット打ったのではなかろうか。先週見た西短の出身、かなり打撃の技量の高い選手だと思う。

その他気になったのはショートの矢野選手、この選手を見るのも初めてではないが改めていい選手だと感じさせられた。

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グリップを離して構える独特のフォームからコンパクトに鋭い打球を放つ。脚もあるしショートの守備は見ていてかなり安心感がある。素人なのでうまく説明できないがゴロの捕球体勢に入るまでがかなりスムーズな動きに見れる。「解説者」さんによるとチーム一の元気者とのこと。地元・北九州で都市対抗のキップ獲得に貢献できるだろうか。チームを大いに盛り上げてください!!

試合は思わぬ形で九三が9回裏、サヨナラで勝利、ベスト4へ進出した。

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(スコアボードの合計が違ってます(^-^;)。
これは「延長突入か!?」と思った矢先の幕切れ、いつものことではあるが野球は何が起きるかわからない。

梅田学園の古市投手は完投、最後まで粘りある好投だったと思う。

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ただ投げるだけでなくフィールディングや牽制もうまく、何かとても完成度の高さを感じる投手である。JFE東日本、関メディを経ての入団、キャリアは豊富だがまだ今年25才、上で投げている姿も見てみたい気がする。

勝った九三は2年連続出場に向けいいスタートが切れたのではなかろうか。

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宿舎もグラウンドの真隣に新設された。ますます野球と仕事に打ち込みやすい環境になったのではなかろうか。「赤いセールスマン軍団」の2年連続出場はなるのか。

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ただ敗者復活もあり、まだまだ先は長いのである。そういう意味では梅田学園にもチャンスはまだまだ残されている。ホントに大変なこと…。

枠は2つ。
選手の皆さん、最後まであきらめることなく頑張ってください。

で、結局2試合目も見てしまったのだがそれはまた。