ある意味昨日の投稿の続き、本日も実家を拠点に午前中だけ野球探訪、春季高校野球大会を見に行った。

早朝に実家を出発、朝方は例によって深い霧、視界50mって感じだったが30分も宮崎方面へ車を走らすと雲霧一散、今日も素晴らしい春の青空。当方の好きな場所、霧島SAから見渡す山脈やサクラはとても空気が澄み渡っていて最高の気分(^^)。

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「春はあけぼの、やうやうたる…」と清少納言はこういうことが伝えたかった(←多分)のかと共感できた気分。
さらに車を走らすこと1時間弱、本日の目的地である清武運動公園に到着。先月はオリックス・バファローズが春季キャンプを行っていた宮崎のバファローズタウンである。

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現在は改修を機に「SOKKENスタジアム」と呼称されている。
昨日は福岡の春季高校野球だったか本日は宮崎。宮崎は昨日から開幕、アイビースタジアムとこのSOKKENスタジアム2ヶ所が大会会場となっている。

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宮崎は今年のセンバツに延岡学園と富島の2校が一般枠で出場している。そういう意味ではこの2校を追いかける形での夏ヘ向けた戦い、各校しっかりとこの春は手応えをつかみたいところだろう。

にしてもSOKKENスタジアムはとても立派な球場、さすがプロがキャンプで使用する施設だけのことはある。

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100m×122mのフィールドに全席ベンチシートながら5500人収容可能なスタンド、それよりなにより芝生のキレイさがすばらしい!!メイン球場のすぐ隣にはサブグラウンド・第二球場も併設されている。

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こちらもフィールドはメイン球場と同じ広さ、芝もメイン球場同様にすばらしい。清武公園は周辺を山と森に囲まれた閑静な郊外にあるが、暑くもなく寒くもない春の好天と相俟って野球探訪には1年の中で最高と言ってもいいくらいのコンディションに恵まれた。

そして今日の試合、そのベストコンディションに相応しい好ゲームとなった。

本日観戦したのは鵬翔と都城東という私学同士のカード。
鵬翔は初見のチーム。

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鵬翔といえば何といっても2013年に全国制覇したサッカー部が有名だが野球部も1996年のセンバツに1度だけ出場している。試合前のシートノック、内野ノックを打たれていたのは女性の方。

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これは当方初めて見たが本日購入した大会パンフを見ると部長先生が女性なので多分その方なのかもしれない。(比べるのも失礼だが)ノックは当方より全然お上手m(__)m。こういう光景をもっと見かけるようになれば高校野球ももっといろいろ変わっていくかもしれない。

対する都城東は過去に2度ほど見たことがある。

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まだ春夏通じて甲子園の出場はないが昨秋は九州大会へ出場、センバツには届かなかったが初戦で九州学院を破っている。この大会も4つのシード校の中の1校、着実に力を着けてきている学校なのかもしれない。

その都城東の1番・ショートは主将の則松くん、160cmあるかないかのとても小柄な選手。

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それでも打席での堂々たる立ち振る舞いは何かチームに勢いをもたらしそうな選手だ。大会パンフによると北九州の中学出身。都城東はこの他にも福岡出身の選手が数名いたがこれは楽しみ、宮崎から甲子園目指して頑張って欲しいものだ。

対する鵬翔のショートは則松くん同様に1番、「切り込み隊長」の長友奏大くん。

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この選手も160cmちょっとの小柄な選手だが身のこなしが抜群に軽やか。いいヒットも放ったがきわどいセーフティバントがアウトになってすごく悔しがっている姿も印象的だった。守備でもよく声がでているしこれはいい選手。

両チームの先発、ともにパンフでは背番号「1」は別の選手だったが今日の「1」番はともにいいピッチングをした。鵬翔はサウスポーの川畑くん。

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身体全体を使ってしっかり腕を振ってくる投げっぷりはかなり当方の好きな感じである。球速は120km台が多かったが100km切るようなブレーキ鋭い変化球をしっかりコースに投げて好投、それは回を増すごとに尻上がりによくなった感さえあった。

都城東は地面に手が付きそうなアンダーハンドの横山くん、新2年生の投手。

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110km台の球速ながらしっかりボールを低めに集めて鵬翔打線に連打を許さなかった。高めに浮きあがるようなアンダー特有のボールもいい。この試合、両チームともにいい選手が目に付いたが特に都城東では3番・センターで出場の武藤くん、新2年生、この選手も北九州の中学出身のようだ。

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身体はまだ細いがいいスイングしている。今日は3安打したが2打席目の長打をきっかけに犠牲フライで先制のホームイン。脚もありそうでこれは将来楽しみな感じ。そして8回からは2番手でマウンドにも上がった。

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試合前のベンチ前でのキャッチボール、左腕からいいボール投げていたのでピッチャーもやらないのかなと思っていたのがやはりしっかりやっているようだ(^-^;。というか試合後、調べてみると昨秋の九州大会で九州学院に勝った試合では完投勝利を収めている、これは投手としても楽しみ。延長11回の打席、自打球を脚に当て立てなくなった。おぶられてベンチに下がり治療に入ったが中断約10分、これはムリかなと思ったが打席に戻ってきた。投手も務めているしチームとしも簡単に替えられないのだろうと見ていたのだが、初球を空振りするとかなり脚は痛そう(>_<)。それでも次のボールをセンター前に弾き返すと足を引きずるように1塁へ到達、さすがにここで代走が起用されたが根性もなかなかのものである。うん、大いに期待したい。

都城東が1点リードのまま鵬翔はなかなか得点できそうで得点できない。そんな展開の中、同点打を放ったのは
ラストバッターの古田くん、いい当たりの同点打だったと思う。

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9回も勝ち越しの場面で打席が回ってくると初球強烈な三塁線へのゴロ、惜しくもファールで勝ち越しはならなかったが思い切りのいい力強いバッティングをする。

この試合はとにかく両チームがよく守った。ホーム上のクロスプレーも2,3度あったがここぞという場面でしっかり両チームの野手が打球をさばいたのがこの試合にしまった印象を与えたと思う。
鵬翔のセカンドは亀井くん。

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抜けそうな打球を好守ではばむ。それはサードの藤元くんも同じ。

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こちらは4番も担う打線の中心だが今日は守備で魅せてくれた。抜けそうな打球をジャンプ一番のナイスキャッチ、そんなプレーが最低2つはあったと思う。そして扇の要は主将の松山くん、声とリードと肩で鵬翔の守りをよく引き締めた。

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盗塁刺した肩は1塁への牽制もするどく都城東の機動力を躊躇させた(と思う)。鵬翔はこの選手中心にとてもまとまりを感じるチームだった。

試合は1‐1のまま延長へ突入、とてもテンポがよく1時間45分ほどで9回を終了。

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試合は結局12回でも決着つかずタイブレークに。過去には1死満塁で打順は任意というやり方も見たが今日は無死1,2塁で打順は前のイニングの続きから、これが国際的にも一般的なタイブレーク方式なのだろう。都城東は2番手の武藤くんが負傷退場したことで12回から安永くんが急遽マウンドへ。

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準備できてるかな…といらぬ心配をしてしまったがタイブレークの場面でも落ち着いて無失点で切り抜けた。

対する鵬翔は初回からマウンドに立ち続ける川畑くん、延長に入っても勢いは衰えないどころかますますテンポの良さがギアアップしてくる。

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13回裏、タイブレークで送りバントが決まり1死2,3塁というシチュエーション、なかなかこの川畑くんを攻略できる雰囲気がない都城東は打順も下位ということもありスクイズも十分に考えられるなと固唾をのんで試合の行方を見ていた。するとやはり打者は初球バントの構え、そこで何が起きたのか一瞬分からなかったが川畑くんが投球モーションを途中で中断してしまったようだ。タイムがかかったと勘違いでもしたのか…。試合はボークという形で終了、シードの都城東が3回戦へコマを進めた。う~ん、なんとも、これぞ野球は「最後まで何が起きるかわからない」という所以なのだろうか。

勝った都城東はシードの面目を保ったが鵬翔もとてもいいチームだった。川畑くんは本当にいい投手、夏にはさらに成長した姿をもう一度見てみたい。

いい球場、いい天気、本当にいい試合、去年見た試合含めてももっとも気持ちがのめり込んだ試合だったかもしれない。宮崎の夏も熱くなるかな。

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今日も宮崎往復の道中は至る所で見事なサクラを見ることができて快適ドライブ。実家近く、地元のサクラの名所でもほぼ満開。

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ちょっと夕刻になってしまってやや暗いのが残念だがまぁ見事なものだった。
なかなかこういうタイミングで地元に帰省することもないのだが明日はあちこちで「桜祭り」なるイベントも開催されるようだ。

雨風にさらされることなく少しでも長くこの絶景が続いてくれることを願いたい。
あ~、心落ち着くm(__)m。