昨夜も泣いてしまった…。
ドラフト特番、制作側はよくいろんなエピソードを探してくるものだと感心しつつも岐阜経済大の辺りから我慢できなくなり図らずも涙、やはりドラフトはドラマなのか(>_<)。

「清宮ドラフト」とも言われた今年のドラフト、ホークスは工藤監督が見事に外しまくってしまったが日本シリーズについて何か暗示しているのではないかなど余計な心配まではしないことにしておこう。それにしてもホークスは超意外というか当方の全く知らない選手を指名した。「えっ、それ誰?」って思ったホークスファンの方も多いと思うが150kmを超える速球を投げ込む工藤監督曰く「渡辺久信2世」という将来性抜群の逸材のようだ。3~5年後にヤフオクドームを湧かせる選手に育ってもらえたらと思う。

さて昨年のドラフトでは当方が実際に見たことがある選手が12球団全部に指名されるという(どうでもいい)快挙を達成したが、今年は以下の選手が当方が実際に見たことある選手の中から指名された。

千葉ロッテ
 2位 藤岡裕大(亜細亜大時代)
 4位 菅野剛士
 5位 渡邉啓太(神奈川工科大時代)
 6位 永野将司(九州国際大時代)
オリックス
 6位 西浦颯大
楽天
 7位 寺岡寛治(九州三菱自時代)
 育成1位 井手亮太郎
ソフトバンク
 2位 高橋礼(専大松戸時代)
 4位 椎野新
 5位 田浦文丸
広島
 2位 山口翔
 3位 ケムナブラッド誠
阪神
 5位 谷川昌希
DeNA
 1位 東克樹(愛工大名電時代)
 2位 神里和毅(中央大時代)
巨人
 5位 田中俊太
ヤクルト
 3位 蔵本治孝

ちょっと怪しいところもあるが17名。

やはり福岡、熊本など九州関連の選手のことは気になるのだが見る機会がなかった選手もいる。
ヤクルト1位の九学・村上選手は外れながら3球団が競合したのにはビックリした。1年生の頃から注目されていたので何度も見に行こうという機会を伺いながらも結局その機会がなかったのは残念。西武育成1位・真颯館の高木選手なども見るチャンスはあったのだが他の試合を見に行ったので今になって思えば見ておけばよかったかなと少し残念に思うところもある。

九州の高校ではないが明徳の西浦選手は熊本・鏡町の出身とのこと。かねてより好選手との評判は高かったが無事オリックスから6位指名された。

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昨秋の四国大会で見たがいわゆる「俊足、強肩、巧打」とセンスあふれる打者。プロでは駿太選手や武田選手とポジション争いをすることになるのだろう。プロの力に負けないフルスイングを期待したい。

さて当方、年初に「今年の注目は」というタイトルで記事を投稿したが高校生の中では再注目としていた熊本工・山口翔投手は広島から2位で指名された。

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別にドラフト予想として投稿した記事ではないが、上位で指名されたところを見るとドラフト候補としてプロも高評価していたということだろう。昨年末、広島カープ・九州担当スカウトのTさんと一緒に食事をする機会があった時に当方が実際に見たことのある選手の中で今年ドラフト候補となりそうな99名のリストを作成し見てもらったことがあった(今考えればなんと恥ずかしいことをしたものか…(-_-;))が、その中で当方がトップに位置付けていた選手は実はこの投手である。その時のTさんの反応は「そんなにいいですかね~」というようなはぐらかすような回答。当方からは「この山口くんの低めの糸を引くような速球は今まで見た中では東京ガス時代の石川歩投手に匹敵すると思いますよ」と素人丸出しの意見もぶつけてみたが、Tさんはニコニコ笑いながら「確かにあの年のドラフトでは石川歩がもっともいいストレートを投げるというのがスカウト仲間の中でも定評でしたよ」という話はしてもらった。結局カープが中村奨成くんに次いで2番目に指名するとはひょっとしてその頃から上位候補としてマークしていたのかもしれない。そして当方の意見がダメ押しになった…なんてことはまずないm(__)m。

逆にその時Tさんが「この投手は面白いと思いますよ」と言われていたのが広島3位指名のケムナ投手。

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当方もその時点では1度しか見たことがなくやや制球力に不安は感じるものの滅法ボールは速くて力もあるのでリストに載せていたのだが「やっぱプロも注目してるんだ」と変に感心させられたように記憶している。この選手もしっかりカープが指名(^.^)。ドラフトが終わった今だから言える話。山口投手は小学生時代を広島で過ごしたとかケムナ投手はカープが春季キャンプを行う日南の出身とかなんかその辺りの縁もあるのだろう。
その他にもTさんが「いい」と言われている選手や生意気にも当方の方から「いやこっちの方がいいですよ」とかいろいろ話はさせてもらったがそれはいずれまた。

4期連続甲子園出場、熊本・秀岳館の田浦投手は昨年の九鬼選手に続いてホークスが指名した。

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これは昨秋、祐誠高校との練習試合で1番・ライトで出場していた時のものだが打撃もとてもいい選手である。ただあのU-18での快投ぶりを見れば先発、中継ぎ、抑えとどこでもいける貴重な左腕に成長して欲しいところだろう。田浦投手は福岡の強豪・糸島ボーイズの出身。確か糸島ボーイズ時代にはジャイアンツカップで準優勝も経験していると思うが(多分)同チームからは初のプロ選手となったのではなかろうか。おそらくこれからもっと増えていくだろう。糸島Eも頑張らねば!!

中学野球でいくと楽天3位の國學院大・山崎選手は城南サンボーイズの出身のようだ。うちの息子が中学で糸島Eにお世話になっている頃、サンボーイズとは練習試合したこともあるのだが確かにその時のメンバー表を見直すと「山崎剛」の名前があった。でも学年は一つ下なので試合には出てなかったかな。それでもグラウンドで姿は見かけたかもしれない。

さてソフトバンク関連でいくと4位の国士舘大・椎野投手は一昨年の夏、Honda熊本とのオープン戦で見た。

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2m近い長身に細くてとても長い手足、フィールド上ですぐに目立つ容姿が特徴的だが千賀投手のような選手に成長してくれれば面白い。

ソフトバンク2位の高橋投手は専大松戸時代にたまたま見た。

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秋津球場での春季千葉大会。その時もいい投球はしていたがまさかホークスから2位で指名されるような投手に成長してくるとは予想だにできなかったm(__)m。大学でも日本代表に入ったようだがホークスにはいないアンダーハンド投手なので持ち味が活かせればこちらも面白い存在になれるかもしれない。

高校時代に見たと言えばDeNAが単独1位で指名した立命館大の東克樹投手。愛工大名電時代に横浜との練習試合でたまたま見る機会があった。

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淺間選手や高濱選手がいる強力打線相手にひるむことなくインコースを強気に攻める投球にとても感心し、名電の控え選手の子にわざわざ名前を教えてもらったのだが大学でここまで伸びてくるとはこれまた想像できなかった。170cmあるかないかの小柄な投手だが大学ではかなり力のあるボールを投げているようだ。高校の1つ上には中日に入った濱田達郎選手がいるがともにプロでブレークできれば面白い。

その他大学生ではヤクルト3位・岡山商大の蔵本投手。

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2年前の中国六大学秋季リーグでたまたま見た投手だがどっしりとした下半身をしっかり使って140km中盤から後半の力のあるボールを投げていたのが印象的。「やはり中国六大学にもまだまだいい投手がいるなぁ」と感心させられたものだが実はこの投手は(どちらかと言えば)2番手で第1戦に投げるエース格の投手は別にいるという。結局、その投手を直に見る機会はなかったがその投手とは楽天が1位で指名した近藤弘樹投手である。ただその近藤、蔵本の2枚看板をもってしてもこの秋のリーグ戦は2位に終わった。蔵本投手は敢闘賞を獲得したようだがプロでも2人のライバル関係は続いていくのかもしれない。

社会人では去年のJABA福岡大会で活躍した日立の菅野選手と田中選手がそれぞれロッテ4位、巨人5位で指名された。

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ともに強豪の高校、大学を出ている選手達だけにプロでも活躍するポテンシャルは持っているだろう。田中選手は広島カープ・田中広輔選手の弟というのは有名な話、お兄さんを超えるような選手になれるかな。

残念ながら写真が残っていない選手について…。
兄弟選手でいくと田中選手の1つ上の指名順、巨人4位で亜大の北村拓己選手が指名された。この選手は見たことがないが現在トヨタ自動車でプレーするお兄さんの北村祥治選手は亜細亜大学時代に見たことがある。東浜投手が先発した2012年春のリーグ戦の開幕試合、1年生ながらスタメンに起用されその試合で大学1号アーチを放った。

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「これはすごい選手だなぁ」とすごく感心した記憶があるがそのお兄さんも毎年ドラフト候補に上がりながら今年も指名はなかった。兄弟で明暗分かれた形なのかな…。ちなみにこの試合ではロッテ2位指名の藤岡裕大選手も1年生ながらスタメンで出場していた。この選手も大学時代は指名漏れとなるも今回は上位での指名となったがその時から脚力と守備力は光っていた。北村兄選手には弟くんや藤岡選手に刺激(?)を受けて諦めずに頑張って欲しいものだ(いつもながら勝手なことを言う…)。

この後の第2試合では当方がこの日の最大の目当てとして見に行った中央大の島袋洋奨投手が延長15回完投、21奪三振という試合を見た。

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島袋投手の投球は圧巻だったがその試合でこれまた1年生ながら試合に起用されていたのがDeNA2位指名の神里選手だ。脚が武器の選手だが一発の魅力もあるところが高評価になっているのだろう。
藤岡選手、神里選手の写真が残ってないのは残念…スミマセンm(__)m。

九州の社会人では九州三菱自動車の谷川投手が阪神から5位指名を受けた。

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九州三菱自動車からは昨年の有吉投手に続く指名。夜須グラウンドで試合を「解説」していただいた方の不安(?)が現実となった(^-^;。でもきっと次の若手投手が成長してくるでしょう。谷川投手は社会人1年目にオープン戦で1度しか見てないが今シーズンに入ってからの活躍ぶりからすれば指名は当然、5位という評価はやや低いようにさえ思う。現在の阪神の投手事情からすれば即戦力としての期待がかかる投手だろう。

それと九州三菱自動車関連では今シーズンから石川ミリオンスターズに移籍した寺岡「投手」が楽天7位指名を受けた。ただ当方が見たのは打者としてのみである…。

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九州共立大時代に見た時も打者、しかも4番。

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体格もあってパワーもあるがセンターから右方向へ強い打球が打てる打者としてもかなりレベルの高い選手だった。それが現在は155kmを投げる剛速球投手として評価が高まっているというからビックリ。もっとも高校時代は(当方は見たことはないが)福岡ではちょっと注目されていた投手だったので元々投手としての能力は高いのだろう。プロでどんなピッチングを見せてくれるのかとても楽しみである。

その他社会人で当方が個人的に感慨深いのはロッテ6位のHonda・永野投手。

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2014年の春・九州六大学の開幕戦で1度だけ見た。この投手のことはこの試合を見るまで全然知らなかったが試合には敗れたものの140km後半の速球に緩いカーブ、低めへワンバウンドするようなチェンジアップ(かスライダー)で凡打の山を築いた。何よりもマウンドで強気な性格が前面に出ていて「九州にもまだこんないい投手がいたのか」という印象が強く残っている。ただこれだけいい投手なのにその後当方にとっては「消息不明」となっていたがいわゆる「トミー・ジョン手術」を受けて1年の就職浪人を経てHondaで「復活」を遂げたようだ。社会人では見る機会はなかったがまたあの度胸満点の小気味よい投球がプロのマウンドでも見れるだろうか。

このブログにも何回か登場したことあるがロッテ5位のNTT東日本・渡邉啓太投手も(勝手に)感慨深い。この投手を見たのも大学時代、神奈川工科大と国士舘大とのオープン戦で1イニングのみ。

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残念ながら投げ姿の写真は残ってないが写真右下、ブルペンで辛うじて見える「18番」の投手が多分そうだと思う。ちなみにこの試合では現・ラークスの當銘選手が代打で見事なHRを放ったのも記憶に残っている。さて渡邉投手は当時まだ1年生だったがこの投手の凄さを見極めるには1イニングで十分だった。ちょっと荒れた展開の中、最後に出てきてピシッときれいに糸を引くような伸びのある真っすぐが試合を引き締めていく。試合後、早速コーチの方(監督?)に名前を教えてもらったのだがそれくらいに印象に残る好投手だった。コーチの方(監督?)も「いい投手でしょー!」とニコニコ顔だったがその後もう5年近く見る機会を得られていない…。プロのマウンドで再見出来ることを本当に楽しみにしたい投手である。

にしても九州の社会人から谷川選手1人とはちょっと寂しい気はする…。
今年も西部ガスからは指名がなかった。立派な人工芝(?)の新球場も完成したようだが来年こそは香田新監督のもと「初」のプロ選手が出ることを期待したい。

JR九州にも梅田学園にもラークスにももう一歩でプロに届きそうな選手たちがいる。

Honda熊本の長池選手などはプロでもかなりやりそうな気がする。

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小柄な体にパワーが充満するスラッガー。

新日鐵住金大分の浦岡投手も気持ちのこもった真っすぐを投げるいい投手。

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まだまだ伸びしろを残す投手だと思う。

日本選手権の予選で見た沖コンピュータの緒方投手もいい選手だった。

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一岡投手に続く同チームからのプロ入りとはならなかったが社会人で花開くだろう。九共大のお兄さんも社会人チームへ進むという話を聞いたが将来は兄弟でのプロ選手も夢でない。

独立リーグの徳島ISからは2人がドラフト指名を受けたが1年目で高打率を残した日経大OBの瀬口選手なども来年は大いにチャンスがあるのではなかろうか。

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来シーズンは四国ILの試合も見る機会が作れればと思う。

先週試合を見た九産大からは3名志望届が出ていたが井手投手が楽天から育成で指名を受けた。

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好調時には右サイドから力のあるいいボールを投げる。サイドの持ち味が発揮できればプロでも活躍場所が見つかるかもしれない。草場投手、原田選手は指名漏れとなったがともにポテンシャルの高い選手達なのできっと社会人で活躍してくるだろう。

それはこの選手も同じ。

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大学1年生の時から何度も見ていて、この選手を見るたびにこのブログで「いい選手」と必ず書かせてもらってきたのだが本当にいい選手なのである。リーグ100安打も記録した打撃の巧さとここという場面での一発もある。脚もあって内外野どこでも守れる守備も武器。当方が実際に見てきた選手の中で今回指名された選手達との差はほとんどない。プロのスカウトがこの選手をどう評価するのかはとても興味をもって見ていたのだが今回は残念な結果となった。でもテレビで気丈にインタビューに答える姿を見る限り、また必ず社会人でレベルを上げてくるだろう。そういう芯の強さ、誰にも負けない練習量に裏付けられた技術力の高さは人一倍に感じる。
絶対にプロを諦めることなく、2年後(1年後?)、一回り逞しくなった姿をプロの関係者に見せてください。

来年はまたどんなドラマがあるのか。当方「野球探訪」で「野球」を見ているのではなく「野球をやっている人」を見ているんだということに改めて気が付く。

「野球」が好きなのではなくて「野球をやっている人」が好きなのかもしれない。

そんなうまい感じで締めてまた来年のドラマを待つことにしよう。