前回投稿の続き。
天王山を迎えているのは福六だけではない。昨秋、大混戦を極めた九六は福大、九国大、久大がそれぞれ6勝2敗で並ぶというまたしてもの接戦。FITスタジアムでの第一試合が終了するとそのまま北九州市民球場まで移動し、九六の最終戦も観戦した。何ともまあ、我ながらご苦労なことであるm(__)m。だったら当初計画通り宮崎まで行っててもよかったのでは…と思わないこともない。

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北九州の気温は29℃、もうほぼ真夏である。北九州市民球場の最大の難点はまったく日差しから逃れようがないところ(>_<)。屋根がないことはもちろん周辺は市街地で海からも離れ風もないし、周辺の緑も少ない。モロに太陽浴びながらの観戦、熱中症対策は既に重要。

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この日、九六も3試合予定で第2試合では福大が九大を破り2敗を守った。序盤リードを許す展開だったが後半に逆転勝利。それを受けての第3試合は2敗同士の直接対決、九州国際大と久留米大の対戦となった。

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久留米大はGW期間中にも試合を観戦したばかり。リーグ優勝は平成5年の春が最後だというので24年ぶりの優勝を目指したこの最終週ということになる。先発のマウンドは前回見た時と同じで4年生のエース、北村耀投手。

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前回見た試合では丁寧にコーナーを突く持ち味出した投球で好投。このリーグ戦でも安定した投球を続けているようだ。佐賀・鹿島実出身の4年生。さてまたいきなり余計なお世話的な話が入るが、午前中に見た福六の試合、最終回に代打で起用されて一矢報いるタイムリーを放った九産大の大江選手も鹿島実出身の4年生。

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高校時代はチームメイトだったのかな。大江選手の一打は九共大の久保拓投手をマウンドから降ろす一打となったが、北村投手には今日も頑張ってほしいところだ。

一方、九国大の先発は佐藤卓投手。九国大の試合を見るのは昨秋のリーグ戦以来だがその時見た試合がリーグ戦初登板、初先発だった投手。

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150km近い速球が印象的な投手だったが今日もそのスピードは健在、初回先頭打者の初球に148km出して場内をどよめかせた。

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投球のかなりの割合が力とスピードのあるまっすぐだったがそれにスライダーなどもうまく混ぜて好投、5回1失点。昨年までエース的な活躍を見せていた3年生の高椋投手の登板がこの春ないのは気がかりだが、この佐藤投手や他の投手でよくカバーしているのだろう。

打線も今日はよく打った。昨秋当方が見た試合で負傷してしまった宮城選手はこの春は好調なようだ。

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昨年は春優勝から秋は最下位に転じた九国大だがこの宮城選手の欠場が続いたのは少なからず影響しているだろう。今日は左中間へいい当たりのヒットと犠牲フライがあった。オーバーランで三本間に挟まれたプレーもあったが「諦めた」と見せかけたもののうまくタッチをかいくぐってセーフになる「頭脳的(?)」な走塁もあった。いい選手である。

だがこの試合でまず活躍したのは下位打線。2回、死球の走者を置いて先制のタイムリーツーベースを放ったのは7番の岡本京選手。

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北村投手のボールをしっかりとらえた左中間真っ二つのいい当たり。
9番打つ村田選手にも3回にタイムリー。

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捕手も務める選手、肩もなかなかいい。
そしてびっくりしたのは8番・セカンドで出場の蔵園選手。

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やや高めのボールを上からしっかり叩いた打球はライナー気味の軌道で何とそのままスタンドイン。次の打席でも犠牲フライを放って3打点、大したものだ。決して長距離打者というわけではないがみなコンパクトにしっかりバットが振れている。この下位打線の活躍で序盤に大きく九国大がリードする展開となった。それでも九国大はその蔵園選手に替わり5回の守備から重村選手が入った。この選手は脚がかなり魅力的。

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最初の打席ではいきなりのセーフティバントで内野安打にするとすかさず盗塁成功。次の打席でもセーフティ仕掛けてきたが強打に切り替えセンター前と2打数2安打。岩国総合高校出身の1年生、これまた楽しみなスピードスターが現れた。

試合中盤以降は上位打線にも長打が出てさらに九国大の打線が爆発。中でも5番の生谷選手は2ホームランの活躍。

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特に2本目のホームランは打った瞬間に(多分)本人もそれと確信、レフト中段まで伸びる見事な弾道だった。愛媛・今治工出身の4年生、なかなか大したパワー。九共大の片山選手に続き1日に2人も2ホーマーした選手を見たのは当方にとっては多分これが初めて。いやぁこれまたビックリ(@_@)。

そんな感じで九国大が先発全員安打(?)の猛攻を見せた試合となったが久留米大のことも少し。
終盤、代打で起用され死球で出塁した尾花選手。先日過去のポニーリーグ(旧ジャパンリーグ)の名簿を見直していたのだがこの選手は久留米Pの出身のようだ。

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この前に見た試合、九共大で代打で起用された関選手も久留米P。

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福岡大や久留米工大、熊本大でもプレーしている選手もいたがいろんな大学で活躍を続けている選手が多いのはさすが久留米P。糸島EのOBでは九大の池尻選手に続き、西南大に進んだOBも大学初マウンドに上がったようだ。そういう選手がもっと出てくることを期待したいものである。ポニーリーグ選手権の組み合わせも決まった、糸島Eは勝ち進むことができれば準決勝で久留米Pと対戦する可能性がある。そうなれば楽しみ。とまぁこの試合とは関係ない話…。

久大は4回から2番手で井口投手がマウンドにあがった。沖学園出身の2年生。

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高校のときに1度見たことがあるがショートで攻守にセンスのある選手だなぁとの印象があったが昨秋は1年生にしてサードでスタメン出場。

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しかしその後、投手もやるということを知り一度見てみたいと思っていたのだが今日見れたのはよかった。というか名簿では投手登録になっている。これからは投手1本で勝負するのかな!?しっかりと腕が振れていてボールに伸びはあるし大きな変化球もよかった。ちょっと抜けたようなボールもあったがもっと下半身主導で投げれるようになれば球速も制球もupしてくるだろう。いい素材であることは間違いない。

9回1イニングを投げたのは北村皐投手、鹿島実出身の1年生。同じ性で同じ1文字の名前、それと同じ高校出身ということで勝手な詮索だが先発、北村耀投手の弟なのかな(違っていたらごめんなさい!)

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これが大学初マウンドなのだろか、見ていて当方にも緊張感が伝わってきたが驚くような球速はないものの低め、コーナーにしっかりコントロールできれば戦力となってくるのではないだろうか。今日は1発を浴びたがいい経験になった!?次回以降の登板が楽しみ。

試合は投打に九国大が圧倒、先発の佐藤卓投手の後を受けた油布投手、山野投手も140km中盤~後半の球速を持つ好投手。

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油布投手は九州高校時代にも見たことがあるがこんなにいい投手だったとは思わなかったm(__)m。スピードだけでなくボールに重たさ、球威を感じる投手である。山野投手は見るのはこれが多分3度目、この投手も147~148kmのボールを放っていたがボールに勢いを感じるいい投手だ。やはり九国大は投打に選手層が厚い、地力的には九六6チームの中ではもっとも高そうな感じである。

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ただまだわからない!
ちょっとしたきっかけで大差がついてしまうのが野球、今日はたまたまそういう流れになったが明日は久大が流れをつかむかもしれない。今日チーム唯一のタイムリーを放った柳原選手。

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佐藤投手の速球をよくはじき返した。その他にもいい当たりの打球が野手の正面をつくようなこともあった。明日はおそらく2枚看板の一人、田中和投手が先発で出てくるだろう。九国大打線を翻弄できれば久大にもまだ大いにチャンスはある。
そのためにも明日は第1試合で何としても九大にも頑張って欲しい(>_<)。福大が敗れ、久大がリベンジすれば3チームが7勝3敗で並んでプレーオフとなる。やってる選手は大変、見る側の勝手な期待だが最後の最後まで熱い戦いを見せて欲しいところだ。

元々見に行こうとしていた宮崎での九州地区連盟南部ブロックでは東海大九州が唯一連勝し全国に王手をかけた。昨春は震災の影響を大きく受けた東海大九州の戦いぶりも楽しみだが試合結果を見る限りでは鹿児島大もかなりいい試合している。やはり地方の国立大も力を付けてきているところは多いようだ。いい試合になりそう(^_^)。

九州の大学野球にとって明日は熱い(暑い?)一日となりそうだ。