歌川広重 東海道五拾三次 二川 猿ケ馬場(さるがばば)
柏餅を売る茶店は、浮世絵では二川の画題として取り上げられることが多いが、実際には遠州白須賀宿の猿ヶ馬場で売られていたもの。
副題の「猿ヶ馬場」は、白須賀の西方にある丘陵地です。そこからさらに西に「二川」がありますが、猿ヶ馬場の先の境川から「三河国」になります。ですから、猿ヶ馬場は、白須賀なんですよね。
東海道・白須賀宿と二川宿の境にある「猿ヶ馬場(さるがばんば)」という地にある茶屋で、ソテツの実を入れた餡を餅ではさみ、柏の葉で包んだ名物「柏餅」が売られていました。この辺りの柏餅についての文献も多く残されているようですが、「うまい」とは書かれていない。むしろ、まずいとか、誰々が食べて投げ捨てただとか、随分ひどい言われようでした。
太閤秀吉が小田原攻めに向かう途中、この茶屋で休憩したところ、茶屋の主が地元名物の柏餅を振る舞いました。秀吉が「これは何という菓子か」と訪ねたところ、「柏餅(かしわもち)です」と答えましたが、 「かちわもち」と聞き間違え、これから戦に向かうのに”勝和餅とは縁起がいい”ということで褒美を取らせたという逸話が残っています。(ストーリーは多々あります)
白須賀の明治26年(1893年)創業「和田屋」さんが地元の郷土史家の意見をもとに、平成元年に餅皮にもろこし粉と米粉を使い、餡にソテツの実を加えた勝和餅を作りました。しかし、2年ほど前にお店を閉じてしまいました。そこで、ひので軒さんが柏餅「勝和餅」の名前を引き継いたんだそです。興味があったので早速出かけてきました。
ひので軒は、静岡県湖西市鷲津にある創業60年の和菓子店 で、アルカミーノという複合施設の中にあります。
お米から作る名物だんごや季節の和菓子を製造・販売しています。イートインコーナーでは、お好きなだんご・和菓子を、お茶・コーヒーなどと一緒にいただくことができます。
勝和餅1個140円
さて、勝和餅ですが5種類ほど取り添えてありました。興味深く5種類の勝和餅をいただきましたが、一般の柏餅と変わらないように感じました。餡にソテツの実を加えた勝和餅を期待していたのですが・・・!はい。
和菓子・甘味処 ひので軒
住所:静岡県湖西市鷲津3387アルカミーノ1E-1
TEL:053-576-0377
交通手段:鷲津駅から913m
営業時間:9:30~19:00
(甘味喫茶)~18:00
定休日:水曜日
席数:12席(テーブル12席)
駐車場:有(アルカミーノ駐車場)