この話は、南葛西所管内で女性の腐乱死体が発見されたのが始まり。
現場にいち早くたどり着きその遺体とともに倉庫にこもり現場保存に徹した強者、南葛西署捜査勤務月縞新巡査、ちなみに同姓でも二度見してしまうほどの容姿の持ち主のようだ。
そして、この駆け出しの巡査を指名した岩楯裕也警部補この二人が組んで捜査をすることになる。
そして、死体についている蛆などから殺された状況などを解明する法医昆虫学者の赤堀涼子大体この3人から事件が展開していく。
そのほかにも、物静かで端正な顔立ちの人形作家や神がかった美しさの洋館に住む女性など、登場人物は、そこらへんにある物語の鍵になる人物を捕まえてきたようなすごく訳ありな設定だ見た目の表現の仕方にしても。
基本的には、虫の特徴や習性を推理のひとつにしてある、虫も犬やほかの動物と同じぐらいに特徴がうまく利用されている。
そしてこの話は、臓器移植についての問題も絡めてある、臓器コミニティのレシピエントコーディネーター(移植を待つ患者を担当していてドナーが出たときに備える仕事、手術の手続きや術後のフォローをしている)が大金を受け取って、患者の優先順位を采配するのだ。そうすると、どこかでぼろが出るらしい。悪事はばれるそこから、憎悪が生まれる、恨むには十分すぎる理由だ。この本を読んで私は、毛嫌いしていた虫への興味と、臓器移植や医療などの自分に縁がない世界への関心も持った。やはりお金なんだ、どこの国でもお金が基本だ。
