…(続き)
もう、頭がちらほらのぞいてるのがわかる…。
…でもここは陣痛室(泣)。
必死で出そうなのをこらえ、看護士さんと分娩室へ歩いた。
何度かいきみを逃して、陣痛の波に合わせていきむ!!
この時の痛みはほとんど覚えてないけど、とにかく必死だった。
赤ちゃんも外へ出ようと頑張ってる。
私も一緒に頑張らなくちゃ。
そんな思いがふつふつと湧き上がり、気がついたら産まれてた。
お産は、お母さんと子供の協同作業。母子一体なんだってしみじみ感じた。
だから、あの痛みにも耐えられたんだろな。
産まれてきた我が子を抱きながら、今まで味わったことのないくらいの安堵感に包まれた。
2358g…
「こんなに小さな体でよく頑張ったね。」
私が娘に初めてかけた言葉。
立ち会った夫がへその緒を切った。
胎盤も出て、すっからかんになった私の子宮。
なんだか少し寂しく感じた。