kumo



今日は結局父は惨敗に終わりました。



私も惨敗です。



家に帰るともちろん機嫌悪くなって、あたり飛ばしたりしてました。



足のマッサージをしてるときに、お父さんがボソッと言いました。



『あと3ヶ月持つかノー。』って。



その少し前に、妹が妊娠7ヶ月目にはいったって話をしてたのをきいてたみたい。



『生きんといけんのんじゃけんね!!』



って言いながら少し沈黙・・・。



お父さんも初孫を楽しみにしてる。




あと3ヶ月、私たちにはごく当たり前に待ち遠しい3ヶ月。



時間が過ぎるのを待つだけで、3ヵ月後に自分はこの世にいないなんて想像すら出来ない。



だけど、お父さんにとっては、3ヶ月があまりに遠い。




ちょっと前までは、私の中でほぼ絶望的だった初孫を抱くお父さんの姿。



今は、もしかしたら・・・。



なんてこともふと思う。



6月の友達の結婚式までは生きていてほしいと願っていた時から考えたら、本当に驚きの連続。




余命宣告を受けてから今日まで未だに父が亡くなるって言うことが想像できない。



一度だけ死んでしまうんじゃないかって思ったことはあったけど、この家から、この場所から父がいなくなるってことは、こんなに体がやせこけても、黄疸でどす黒くなっても、腹水でお腹がパンパンに膨れ上がっても、未だに明日はやってくるって思っている。



熱が上がったり、呼吸が苦しくなったり、気分が悪くなって戻したりしていても、お父さんが 『死ぬ』 なんて、あるわけが無いくらいに思ってしまう。



とってもとってもワガママで、自分のやりたいように生きてきて、周りにたくさんの迷惑をかけて、人をたくさん泣かしてきた父だけど、手がかかった分、その存在が目の前からいなくなったら、きっと今よりもつらいんじゃないかって思う。



私にとって本当の試練はきっと父がこの世からいなくなったあとなんじゃないかって。




よく考えたら、今私の家には新しく生まれてくる命と、死期の近づいてる命と相反する2つの命が混在する。




妹と、妹のお腹に宿った命が、父に生きるパワーをくれてるんだなぁ。