今日の暑さはハンパじゃなかった。
父から自分からクーラーを入れてくれって今年初めて言った。
父は元々は暑がりで毎年クーラーガンガン。
私はクーラーが苦手だから、夏はほとんど父とは一緒にいられない。
父は、今は体力も消耗しきってるから、扇風機も寒いっていう。
脱水で微熱もここ1ヶ月くらいは続いてるから余計に。
そんな父も今日の暑さにはさすがに参ったみたいだ。
今、父はリビングのソファーに座ってる。
仕事から帰って父のところへ行くと、目を閉じて眉間にしわをよせて苦しんでた。
父の癌は肝臓の出口付近にある。
ちょうどみぞおちのあたり。
そこにある癌が父を痛めつける。
横になってるよりも座ってるほうがまだましらしく、さっきからソファに座って一人痛みと戦っている。
父の痛みをとってあげられるようなハンドパワーがほしい。
こんなとき、何もしてあげられない。
ただ早く痛みが治まるように祈ることしか出来ない。
こういうときに傍にはいてほしくないらしいので、静かに別の部屋から様子を伺う。
今、父の状態は、気力だけで持ってる世界らしい。
血液検査の数値からいって、どうなってもおかしくない数値らしく、
看護婦さんも元気そうな父の姿に驚いている。
3ヶ月といわれて気つけば2ヶ月が過ぎた。
この間、ホントあっという間だった。
6月10日の友達の結婚式までもつかどうかって言われてたのに、さらにあれから1ヶ月がたつ。
神様はいつになったら父を解放してくれるんだろう。
死ねば痛みから解放される。
父は楽になる。
だけど父とお別れをしなくちゃいけない。
複雑な気持ちが毎日毎日、容赦なく襲ってくる。