里見八犬伝の現代版?。

おもしろかったが、これは別の犬人間の物語だと思う。



小学生の頃、図書館で里見八犬伝を読んだ記憶がある。
内容は、姫様が犬の嫁さんになり、仁義がどうのこうの・・・。
つまり、はっきり覚えていません。

この物語は、里見八犬伝の現代版?。
贋作・里見八犬伝なのだそうです。
ジャンルとしては、ライトノベルファンタジー。
軽いです。アクション多めで、読みやすく、展開も早く面白い。

伏 鉄砲娘の捕物帳 として アニメ映画化されています。
監督は『千と千尋の神隠し』で監督助手を務めた宮地昌幸、脚本に『コードギアス 反逆のルルーシュ』の大河内一楼、ビジュアルイメージに『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』でデザインワークスを手掛けたokama。なんか、すごい・・・。でも、聞いたことなかった。

主人公は、14歳の猟師の浜路。
軽い雰囲気の女の子ですが、銃を持つとゴルゴ13ばりのハンターに早変わり、凄腕です。
兄がいて、この二人で賞金稼ぎになる。

何を狙っているかというと・・・

伏という化け物。
これは犬人間です。

ここに、冥土新聞という瓦版屋の男 滝沢冥土 が加わります。
冥土は、里見八犬伝の作者、滝沢馬琴の息子で
冥土新聞は、犬人間の事件を追いかけた人気の紙読み物なのです。

伏(犬人間)とハンターのバトルの展開から、一転
滝沢冥土の書いた 贋作・里見八犬伝の世界へと移ります。

ここが、物語の核です。
里見八犬伝とは、一味違う、少しファンタジー色の強い
それでいて人間物語の色合いもある
かなり引き込まれた
ここだけで、いいと思う
犬人間発生のルーツが解き明かされていきます


次に、また、現代に戻ります。
そこで、玉梓の呪いの部分が歌舞伎によって明かされます。
この芝居の作者も 滝沢冥土
その演者の中に、女形の信乃がていて、犬人間
芝居見物をしていたハンターの浜路兄妹は、信乃の正体を見破り銃撃戦
江戸の街の地下に張り巡らされた地下道に、落っこちて 浜路と信乃のランデブーが始まる
その終着点は江戸城の天守閣の上。そこで激しいバトルという漫画のような展開の見せ場があり、そのままラストに・・・。

高校生や大学生のアクション好きの男子が読むと
「すごく、おもしろい」ということになると思います。
20代、30代の人になると、里見八犬伝と贋作・里見八犬伝の比較という楽しみ方もできるのかもしれません。
悪くはないし、楽しめるが、アニメ向きだなと思った。
活字で読むと少し不満足な感じになる。

ページ数473
読書時間 12時間
読了日 4/14