【署名活動】CRPSという病気と闘う友人のために。 | カナダ移住ブログ

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カナダ人と国際結婚。そしてカナダへ移住を目指す。

突然ですが、友人の話をさせてください。20代のころに、仕事を通して知り合った友人がおります。可愛らしい女性で、モデルさんかと思うくらい美人さん。美人なうえに気さくな人。お酒を飲めば大声でカラオケを楽しんだり、昼間に会っても元気な声で笑う彼女。奥ゆかしさを携えた容姿に、すごく前向きな姿勢を持ち合わせた彼女。友人としてだけでなく、女性としても尊敬できる人でした。そんな彼女は次男を出産後、決意を新たに保育士を目指しておりました。時折連絡を取り合ってはお互いの近況報告をしていた仲でした。保育学校に次男坊に仕事に家事に。彼女の生活はとても多忙で、でもとても充実していた様子でした。それからしばらくして彼女からの連絡が途絶えました。

 

音沙汰がなくなってから月日が経ちました。私からもLINEをしてみたりしたのですが、一向に返事がない----。連絡がないのは忙しいから。忙しいのはいいことだ、と思っていたのですが・・・・。

 

ある日彼女から連絡がきました。最後のやりとりから約1年以上が経っていました。なんとも相変わらずな陽気さで、でも「交通事故に遭って、生死をさまよってたよ~」と。

 

ビックリしました。

 

連絡がないのは忙しいからなんだとばかり思っていました。保育士もめざしていたし、仕事もしていました。子どもも2人いて、まさにウォーキング・スーパーウーマンな彼女でしたから。

 

交通事故は赤信号停止中に後ろからの玉突き事故。彼女の非は一切ありません。彼女は一命はとりとめましたが、右腕に強い痛みが残るCRPSという障害を抱えてしまいました。右腕はまったく使いものにならなくなりました。やがて障害者手帳が発行され、彼女は障害者としての道を歩くことになりました。息子を抱っこする片腕を失い、保育士という夢も失いました。これまで何の不自由なく両腕のあった生活から片腕の生活になってしまいました。お茶碗洗いも掃除も洗濯も、お風呂でさえ満足に入ることができなくなったそうです。

 

とても悔しい思いをしたと思います。たくさん泣いたことでしょう。また、彼女のこのCRPSという病気もとても厄介なものでした。このCRPSという病気は原因不明の痛みに襲われる、という病です。そして彼女の場合それはずっと、でした。寝てもさめても、取れることのない痛み。触られたら激痛が走る左腕。食後はリンパの部分が圧迫されて激しい痛みになることも。

 

まるで悪夢のような話だと思いました。事故から一年。どんな思いだったのだろう。やっと連絡をくれた。けど彼女にとっては本当に苦しい一年だったに違いない。

 

これまでも頑張って生き抜いていた彼女。真面目に生きていない人は大勢いるのに、なぜ彼女じゃなければならないのか。がむしゃらに生きている彼女になぜこんなことが。神様はとても不公平だ、と思えました。

 

彼女の4歳の息子は、ママの病気はきっと治る、と信じてくれているそうです。まだ4歳なのに、ママの左腕には細心の注意をはらって慎重になり、触らないように配慮していました。高校生になる長男は、家計をささえるためにバイトをはじめたそうです。障害者になった彼女は生活しやすい環境へと引っ越しを余儀なくされました。運転はできないので比較的徒歩圏内で病院へ行けるように。また下の子の小学校進学も考えての引っ越し。事故はママの環境だけでなく子どもたちの進路にまで影響を与えたと思います。

 

久しぶりに会う彼女は笑い声も、気さくさも、事故に遭う前と変わりませんでした。痛いはずなのに、痛いはずなのに、それでも逞しく生きている彼女。彼女の前で泣くことはできませんでした。だって一番辛いのは彼女なのだから。

 

時折 痛みにしかめっ面をして見せるけど、それでも揺るがない彼女の笑顔。子どもたちに原動力をもらっているのだろうか。こんな環境の中、見い出せたものがあるのだろうか。そうだと信じたい。何か生きる力や夢がまだある、と信じたい。強いな・・・凄いな・・・。

 

彼女の強さに、わたし自身も影響を受けました。

 

昔からやりたかったことを、理由をつけて投げ出すことはやめよう、と決めました。どんなことも感謝できる人間になろう、と思いました。今日、という一日を 今、という時間を 精一杯生きよう、と思いました。

 

痛みと闘って、毎日まいにちを、頑張って生きている友人がいるから、自分に下手な言い訳はできなくなりました。

 

そんな彼女のために、いえ、もはや私自身のエゴでもあるのですが、

 

CRPSという病気が、難病指定されるよう皆さまに署名活動のご協力をお願いできたら、とブログを書いてみました。この病気は生きる人をこんなに困難に落しこむのに、なんと未だに難病とは指定されていないのです。難病指定にされることで研究費の予算枠がもうけられ、CRPSという病気の研究が大きく進むことをでしょう。また、難病指定になることで患者さんの医療費等負担が大幅になくなり、CRPSに苦しんでいる方の経済的負担軽減になれば、と切に願っております。

 

こちらが署名用紙になります。

RSD(CPRS)を難病指定に~PDFダウンロード~
また、下記がホームページになります。

RSD 山口はるかさんを支える会のHP

ダウンロードいただきました署名用紙はホームページに記載の住所に送付・またはFAXでも受け付けているそうです。何卒、宜しくお願い致します。

 

また、わたしの友人とは関係ないのですが、同じくCRPSという難病と闘った女性のブログを紹介させてください。18歳という若さで病気を発病したまめちゃんという方のブログです。私はこれを読んで・・・読んで・・・ただただ涙が止まりませんでした。痛みの中を生き抜いた彼女。ブログはある日の更新で止まっています。彼女は享年24歳という若さでこの世を後にしました。彼女のブログには「生きたい」という気持ちがたくさん詰まっています。たくさんの人にこのブログを読んで欲しい、と思いました。生きる、ということを怠けてはいけないな、と思いました。

 

【まめちゃんのブログ】

痛いの痛いのとんでいけ~CRPS・ジストニアと共に~


今日は少しセンチメンタルなブログを書いてみました。でもこうやって 頑張って生き抜いてるひとたちの生き様に触れて、自分の気持ちにもカツを入れられました。明日への活力をいただきました。生きていてくれる友人に、こころからありがとう。

 

明日からまた頑張るぞ!