日本が再びデフレに陥る根拠 | 50代で海外移住。少ない資産で最大限の満足を目指すデフレ投資家 吉村

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日本が再びデフレに陥る根拠

 

先日の日経新聞で 相続税の改正にともなって賃貸アパート建設需要が全国的に強まっている。

 

特に地方での貸し出しが増えている。

この記事で特筆されていたのは、島根、長野、富山だった。

 

数か月前に銀行の方針が若干、変わり個人への貸し出しは少し厳しくなりだした。

 

それでも、今銀行はお金を貸す先がなく、貸し出しを増やすことに躍起になっている。

賃貸アパートは土地、建物が担保にとれるので絶好の貸出先である。

 

これくらいは素人の私でもお客様の話を聞いてしっていた。

 

しかし、首都圏だけでなく、むしろ地方の方が貸し出しが増えていると聞いてさすがに驚いた。

 

日本の人口が増える見込みはほとんどない。

高齢者が増えて、単身者が増えるという見込もあるが、賃貸需要が強まる見込みはほとんどない。

 

この日経新聞の記事には首都圏でも空室率35%ともコメントがある。

この空室率の計算の仕方がわからないので、何とも言えないが、少なくとも空室が増え続けているのは事実であろう。

 

新築アパートは多少、立地が悪くても、多少家賃を高めに設定しても満室になる可能性は高いそうだ。

 

問題は、2年、4年、6年の更新時にどれだけその高め家賃で更新してくれるのか。

 

現在、銀行融資を受けてアパート経営に乗り出す方のうち、「よほど安く買えるルートや属性を持った人」「賃貸経営に特出した技術、能力、ノウハウをお持ちの方」以外の大半は

いずれ行き詰るのでないだろうか。

 

私が今までお話しを聞いた限りでは「山手線内でしか買わない」「東京港区でしか買わない。

それなら収支トントンでも買う」「外国人向けAIRBNBで利回りを向上させる」など

人とは違った戦略を持っている方ばかりだった。

 

こういう特殊な戦略を持っている方を除いて、特に人口減少する地方で、これらの融資の大半は焦げ付くだろう。

 

それも今すぐはなく、4年先、6年先に。

 

それは銀行の不良債権の増加→地方銀行の業績悪化からスタートするデフレスパイラルの一つになるだろう。

 

それを跳ね返すだけの賃貸需要が少なくとも首都圏を除く地方に広がるとはとても思えない。

 

「アパート融資が伸びている」という情報を聞くたびに「潜在的不良債権が蓄積されていく」と理解している。