石田衣良『禁猟区』を読了本




結婚して初めての彼は、10歳下の舞台俳優でした――。
34歳、ライターの文美子。夫との関係は冷え切り、娘はかわいいが保育園で問題行動を起こしていた。
ある日、文美子はママ友から、女性がお金を出して若い男性を「狩る」という「お茶会」に誘われる。
乗り気でなかった文美子だが、そこで舞台俳優の夏生と出会い、彼の誠実さに惹かれていく。
夫の愛人の来訪、半グレからの脅迫、変貌していくママ友。様々な出来事が降りかかる中、ふたりの関係は引き返せないところまで来てしまい……。

(「禁猟区 石田衣良 集英社」より一部抜粋)


長篇ながら、すらすらと読めますクローバー
あまり現実的ではないことも起こりますが、キャラクターが立っているので、それはそれで面白いかなニコニコ


私が好きな箇所は、ここ下差し

文美子の時代には、脱ぎ捨てたくてたまらない時代遅れのコートのようだった処女や童貞が、二十代の半数ほどを占めるようになっている。文美子はそれが悪いことだとは思わなかった。ただ時代が変わっただけだ。人口が減ろうが、未婚者が増えようが、きっとその先にはその時代にふさわしい新しい幸せの形があるはずだ。(p.125)


誰も否定しない、優しい肯定感照れ
石田衣良さんが紡ぐ優しい言葉に惹かれます乙女のトキメキ