母との横浜帰りの電車内にて
従兄弟が結婚するらしいという報告を受けました。
「お相手は25歳ぐらいみたいだから、すぐにお子さんもできるんだろうね」
と悲しげに母。
「おめでたいね」
と私が言うと、
「どんどん抜かれていくわ」
と一言‥‥
さりげない言葉が、私の胸に重く沈みます。
「心が痛む‥‥すみません‥‥」
"孫をつくってあげられなくて申し訳ない"とずーーーっと思っていた胸の内を、やっと言葉で伝えられました。
「えっ、萌が?
萌は子どもは産まないってずっと言ってたから、もうだいぶ前から諦めてるよ」
「えっ?」
「20歳ぐらい‥‥学生のころから言ってたでしょ?
『たぶんしないと思うけど、万が一結婚することがあっても、子どもは絶対に産まない』って」
違うよ、お母さん――。
それは本心ではないよ。
結婚願望はもともと無かったけれど、でも「するかもしれない」とは思っていたんだよ。
もし結婚をしたら、「出産するかもしれない」って。
「お母さんに孫を抱かせてあげたい」って、静かに思っていたんだよ。
期待されるのが重いから、ずっとそうやって言っていただけなんだよ。。
帰宅してから、母の「諦めてる」との言葉を思い出して、泣きたくなりました。
私がお母さんの子どもじゃなかったら、孫ができたかもしれない。
母の期待が弟だけになってしまったのは、私のせい。。
気持ちがどんどん沈んでいき、お酒を飲みながら泣きました。
謝罪はできたけれど、全然すっきりしません‥‥
一生、この気持ちは拭えないような気がしています。
