
閖上港はいまこんな感じでした。

こんなかんじに普通の、どこでも見る事の出来る住宅街だったのだろうけど、
あまりにも、何もなさ過ぎて想像もできない。
そしてこの辺一帯は船主さんのお家が多かったようで、豪邸が立ち並んでいたそうです。
しかも、昔の人たちだから、「タンス預金」
お家に現金を持っていた人たちがたくさんいたそう。

こうやってダンスを楽しんで下さった皆さんが「お金は現金で家に持っていては何があるかわからない」としきりにおっしゃっていました。
きっとみなさん、裕福な暮らしをしていたのではないでしょうか?そして返ってこない現金が沢山あったのかもしれない。(みなさん、お肌つるつる、どことなくエレガントで品のある方が多かった気がします。。。)
きっと仮設住宅での生活は、今までの生活とは全く違うものだろうと思います。
けど、みなさん「感謝」という言葉をいっぱい使っていました。
「津波で死んだ方がどれだけ楽かと何回思ったかわからない。けど、家族も命がある私は幸せだ」と言っていました。
あとは「体験しないとわからない。自分たちも体験していない事はどう大変なのか今も分からない」とおっしゃっていました。

閖上港にある日和見の丘には私たちが滞在した数分の間にもお参りする人がちらほらいたり、以前住んでいた方がいらっしゃったり。
そして観光バスが一日に何度かくる、という話も聞きました。
その観光バスに紛れて乗り合わせた、被災された方が言うには、バスでの説明は全くでたらめで、本当の事を全然伝えていない。怒る気にもなれなかった、との事でした。
私はたまたま繋がりがあってこうやって仮設住宅のみなさんたちとお会いする事が出来たし、現地で支援活動をしている方たちの協力を得ることが出来た。そして、生の声、現場の声をダイレクトに聞くことが出来た。
こんなチャンスをもらえるっていう事は本当に貴重な出来事なんだと思います。
で、話は戻りますが、今回WS中私たちは皆さんの前で一人づつパフォーマンスをしたんです。
本当は午前の部、午後の部、違う人が来るから同じ内容でいいかな?と言っていたら午前も午後も同じ方たちだったので急遽。。。
6人全員が、「かっこよいダンスをみせてやるぜ~」「かましたる~」みたいな感情じゃなく、
「楽しんでもらいたい」っていう気持ちで踊っていたように思います。
これが出来たのも今まで1年間のトレーニングしてきてだと思うし、そういうメンタルで踊ることが出来るようになってたタイミングだから今回こうしてこのメンバーで行くことが出来たのかな と思います。
ダンスが自分の為だけじゃなく、誰かの為になる。
ダンスで社会貢献ができる。
これって、今までの自分にはピンとこない考えだったろうし、ピンとこない人っていっぱいいると思う。
この考えを理解できない事が悪い事とは思わないし、強要するつもりも一切ない。
けど、この気持ちを持って一番救われて、一番受け取っているのは私自信だった、っていう事が今回一番の伝えたいことかも。
自分の為だけじゃないダンスを知って、私はダンスする事が楽になりました。
ダンスが好き、ダンスを仕事にしたい から、楽しいだけじゃない、ダンスが苦しいってなっていた自分。
そういう人っていっぱいいると思う。そういう人たちに楽になってほしいなって思います。
別に、みんなが被災地に行くべきと思わない。(敏感な人は体調崩す、ぶったおれるとかあると思います。それだけエネルギーの強い場所なので。。。)
ただ、世の中の何か、自分が知らない事を少し知るだけで自分が救われることもあるんだよ、っていうのを知ってもられば世界はちょっと変わるのかも。と、思ったのでした。