潤翔妄想です。

BLです。裏はありません。

ご理解のある方、それでもいいよと言う方のみどうぞ。




J   said





あの日も雨だった





「お疲れ様です。ご自宅でよろしいですか?」



仕事終りに車に乗り込むと、マネージャーが聞いてきた。


「うん、よろしく。」





今日は特に予定もない。

誰かを呼び出す気も起きず、家でDVDでも見ようか。

今朝から降り続いている雨はやむ気配もなく、車の窓にいく筋もの跡をつける。

やがては変わる時代を流していくよう。

雨の日は、あの日のことを思い出す。



あの日。

俺が翔さんに想いを告げた日。



理不尽な出来事で楽屋を飛び出した翔さん。

追いかけて上がった屋上は、雨が降っていた。

翔さんの肩に降る雨は、まるで堪えきれぬ涙のようで。

思わず駆け寄り、そっと抱きしめた。



本当は告白するつもりなんて無かった。

今の関係性が壊れるくらいなら、一生、自分の心の中にしまっておくつもりだった。



俺の突然の告白に、翔さんは驚きつつも、ただ一言ありがとうと言い、儚げに微笑んだ。そして、俺は大丈夫だからと戻っていってしまった。



残されたびしょ濡れの俺は、翔さんのことを守る事ができず、とても情けなかった。





❤櫻桃💜