守屋said


平手「…いや寛ぎすぎでしょ」


志田「お腹すいちゃって」


平手「なんでここで食べんの」


志田「ついで?」


平手「なんのついで?」


守屋「もー…」


さっきのピリピリした雰囲気とは対照的に、いつも通り食堂で買ってきたサンドイッチを頬張っている。


今はてちの休憩兼愛佳の食べ終わり待ち。


志田「茜も買ったじゃん」


守屋「これは今日の晩ご飯」


流石に幼馴染といえど上司の仕事部屋でご飯を食べようとは思わない。


志田「ごちそうさまー」


平手「はーい、じゃ、話しても大丈夫?」


志田「いいよ」


守屋「そういえば小林はここにいていいの?仕事は大丈夫そう?」


小林「私も司令官に呼ばれまして…」


守屋「あ、そうなの?」


平手「それも踏まえて今から一気に作戦を伝える、質問はその後、いいね?」


ワントーン下がった物言わせぬ威圧感に、私達は頷かざるを得なかった。



渡邉said

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ねるの頭を抱えて倒れ込むと、それと同時に頭に感じた強い衝撃に意識を落とした。


もし意識が戻ったとしても、おそらくこの傷では長くは保たないだろう。


運良く助かったとしても、拘束されているはず。


予想通り、目が覚めた時にはひらがな国に拘束されていた。


でもそれは牢屋ではなくベッドの上で。


治療が施されていた。


混乱する私の前に現れたのは、何度も資料で見たひらがな国の司令官[佐々木久美]だった。


佐々木『痛みの具合はどう?』


渡邉『…なんで助けた』


佐々木『結構深い傷だったし、まだ痛むみたいだね』


渡邉『答えろ…』


敵1『貴様、この状況を分かって_』


渡邉『今の私には失うものは何もない、焼くなり煮るなり好きにしろ』


岩が崩れてきた時、二人助かるのは不可能だと思った。


一人しか助からないこの状況で助かるべきは、情報を持つねるだと、そう判断した。


どのみち私は助からない。


だからせめて最後に、欅国の副隊長らしく抵抗しよう。


佐々木『…やっぱり私はあなたが欲しい』


渡邉『…は?』


佐々木『うちに、ひらがな国に入らない?』


渡邉『…何を言っている?』


こいつ、何を言ってるのか分かってるのか?


佐々木『率直に言って、あなたを私の側近として迎え入れたい』


渡邉『敵国の幹部を側近に…?自分で言ってることわかってるのか?』


私はあくまでも欅国の幹部。


ひらがな国に入れと言われて「はいわかりました」なんて言えるわけがない。


言う気もなかったけど。


佐々木『まあ、ゆっくり考えてくれ』


渡邉『…』


できるわけがないと思った。


でも一晩考えて思った。


規模が急激に拡大してるとはいえ、所詮寄せ集めに近いもの。


重箱の隅をつつくどころか思い切り叩きつければ、この組織は崩れるんじゃないかと。


壊滅まではいかなくとも、欅国の準備が十二分に整うまでは引き伸ばせるだろうと。


だから、佐々木久美に忠誠を誓った。


「欅軍には手を出さない」という口約束を引き出して。


勿論、そんな口約束破ったってなんともないことは分かっている。


でもありがたいことに佐々木は私に惚れてくれている。


その約束を破るために欅国が関連した【緊急事態】などの口実を探すはず。


つまり、欅国からの攻撃等のアプローチがなければ、国として動くことは難しいわけだ。


愛佳が来ることは分かりきってた。


だから、茜に階級章を託した。


あのメッセージ、愛佳はどう受け取ったかな。


「ひらがな国への作戦のための“協力を求める”」か「欅国に残してきた仕事の処理のための“協力を求める”」か。


_だったらいいな。


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いつも読んでくださってありがとうございます!

 また中途半端です。

というか、私の「近々投稿する」という言葉が信用できないことにいよいよ腹立たしくなってきました。

なので、「〇〇に投稿する」と書いておくことにしました。

と言うことで、次の欅軍の投稿は水曜日になります。

 思った以上に理佐saidが長くなったので、過去視点が終わるここで一度切ることにしました。。

意味の分からない箇所もあったと思いますが、

次回以降を読んでやっと理解できるところもあると思うので、引き続き読んでいただければと思います。

それでは、次回も是非読んでください!

これからもよろしくお願いします!