長濱said
ある日の収録終わり。
皆楽屋に戻って帰る準備。
長濱「あれ？」
自分のバックの中に自分の物ではないスマホの充電器が。
長濱「あ、さっきてちこに借りたんやっけ」
返そうと周りを見渡すけど、てちこが見当たらない。
志田「ん？ねるどうした？」
長濱「愛佳、てちこ知らん？」
志田「え？さっき出ていったけど」
長濱「え、はや」
収録さっき終わったばっかりやのに。
長濱「寮かな？」
志田「そうじゃない？今日の午後皆オフみたいだし」
長濱「そうやね」
とりあえずてちこの部屋に行ってみよう。
コンコンッ
長濱「てちこー？おるー？」
…
あれ無反応。
おらんのかな？
ガチャ
長濱「お？開いとるやん」
試しにドアノブを回してみたら、開いた。
長濱「無用心…」
部屋の中はカーテンを閉めきっていて薄暗い。
中に入ると、てちこがベットの上で体育座りしてる。
長濱「なんだ、いるやん」
でも、いつもと様子が違う。
ぼーっとしてる。
長濱「てちこ？」
平手「ん…？ねる？」
長濱「これ借りたままやったけん、返しに来たんやけど…」
平手「ああ…そこ置いといて…」
テンション低。
長濱「てちこ？」
平手「ん？」
長濱「どうしたと？」
平手「どうもしてないよ…」
そんなわけないやん…
長濱「失礼しまーす」
とりあえずてちこの隣に腰かける。
平手「…」
もぞ…と自分の膝に顔を埋めた。
平手「ねる…」
長濱「ん？」
平手「なんでもない…」
長濱「そっか…」
嘘だ。
なんでもないわけない。
だって今、とても『苦しそう』だから。
「なにがてちこをそこまで苦しめてるの？」って聞き返したいけど、絶対教えてはくれないって分かってるから。
教えてくれたとしても、到底自分には分かるわけがないから。
センターの重圧？
学業との両立？
前者だとしたら聞いたとしてもどうすることもできない。
長濱「てち＿！？」
顔を覗き込もうと手を置いたてちこの肩。
そこから伝わってきたのは尋常じゃない熱。
長濱「てちこ熱あったと！？」
平手「……………うん」
長濱「なんで言わんの！」
平手「……ごめん…」
長濱「とりあえず寝て！」
さっきから様子が変だったのは体調悪かったから？
とりあえず体温計！
長濱「てちこ、体温計どこ？」
平手「そこの…棚」
指された棚の中には、体温計の他に冷えピタや市販の風邪薬があった。
それを持ってベットに戻る。
ピピピピピ…
長濱「はい、見せて」
平手「…」
長濱「結構あるね…」
液晶画面に表示された数値は38.8。
辛いはずだよ…
長濱「明日は？」
平手「オフ…だったはず」
長濱「そっか、良かった…」
平手「…ねる」
長濱「んー？」
平手「皆には…言わないでね…」
長濱「…」
平手「…」
長濱「…なんで？」
平手「気を遣わせちゃうから…」
今、一番気を遣ってるのはてちこだよ…
平手「皆…心配しちゃう…」
そりゃ心配するよ。
長濱「…」
言いかけた言葉を全て飲み込んだ。
今ここで言ってしまえば、てちこはもっと心を閉ざしちゃう気がしたから。
平手「お願い…」
長濱「…言っても言わなくても、皆はもう心配してるよ」
平手「…えっ」
長濱「ねるも含めて、皆てちこを心配したいの」
平手「でもそれじゃ、皆の迷惑に＿」
長濱「迷惑じゃない」
平手「っ…」
長濱「皆がしたくてやってること、だから…」
あのあとすぐに、てちこは寝てしまった。
やっぱり無理してたんだね。
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長濱『皆がしたくてやってること、だから…心配させて？』
平手『っ…ねる…』
てちこは寝たまま、ねるの腰に抱きついてきた。
そして、声が漏れないように耐えながら泣き始めた。
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平手「すー…すー…」
てちこの頭を撫でる。
熟睡しているためか、全く反応しない。
長濱「今日はここで寝ようかな…」
幸い、明日は自分もオフだ。
このままここで寝て、明日も一日てちこの側にいてあげよう。
そう決めててちこの布団にお邪魔した。
長濱「おやすみ、てちこ…」
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いつも読んでくださってありがとうございます！
突然ですが、以前欅のファンの友達一人とアイドルのファンではない友達三人の計五人で話していたんですが、
私「誰推し？」
欅ファン「んー、決めらんないね、基本的に箱推し」
友達三人「箱推し？」
という会話がありました。
「箱推しってアイドルグループのファンじゃないと使わないかー」と思いました。
それだけです。すみません。
話が変わりますが、けやき坂46が日向坂46になりましたね。友達と話していて未だに「ひらがなが…あ、日向坂だ」ということがよくあります。
こらから話題に出てきて、もし言い間違えていたらすみません。
それでは、次回も是非読んでください！
これからもよろしくお願いします！