本日二度目の投稿となります。
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昼休み。
ホームルームが終わったら三年生の教室に行くことになった。
部長に断りに行くと、「放課後にもう一度来て欲しい」と言われたから。
早く帰りたかったんだけどな…
澪紀「真春おかえり」
真春「ただいま…」
教室に戻ると澪紀が私の席で小説を読んでいた。
澪紀「どうだった?」
真春「放課後に三年生の教室に行くことになった」
澪紀「そう…あ、バスケ部今日十分くらいのミーティングだけで解散みたいだから一緒に帰ろう?」
真春「うん、待ってる」
澪紀「あ、これありがとう」
真春「もう読み終わったの?早いね」
澪紀「そう?」
澪紀から渡されたのは、先週の金曜日に貸した本。
今日が火曜日だから…五日くらい?
長編小説でシリーズ物だから、一冊がとても分厚い。
それを五冊。
澪紀は元々読むの早いからな。
澪紀「テスト終わったら残りの半分も貸して」
真春「いいよ」
澪紀と小説の話をしているときと樹とアイドルの話をしているときは、お腹の痛み何か気にならないのに…
放課後。
夏菜(部長)「ああ、来た」
真春「遅れてすみません」
夏菜「入って」
いつもはにこやかな部長の表情が少し固い気がする。
真春「失礼します…!」
三年生の教室に入ると、そこにはなぜかソフトボール部の部員全員が集まっていた。
それも皆、顔が険しい。
夏菜「座って」
真春「はい…」
夏菜「なんでこんな状況なのか、分かる?」
真春「えっ、あの…」
思考が追いつかない。
元々ミーティングが入っていた?
いや、それなら空気がこんなに張りつめているなんてことはあり得ない。
夏菜「それじゃ、今からミーティングを始めます」
綾乃(副部長)「真春さ、今週一回も部活来てないよね?なんで?」
真春「あ、あの、体調が優れなくて」
綾乃「うん知ってる、毎日断りに来てたし、じゃなくてどこがどう優れないの?」
疑われてる?
真春「あのっ、頭痛とか…腹痛が続いてて…」
綾乃「いつから?」
真春「先週からです…」
綾乃「でも先週は部活来てたよね?」
真春「はい…」
綾乃「それってどうなの?」
真春「…えっ…」
一気にその場の雰囲気が変わった。
一斉に向けられた目線が痛い。
綾乃「先週と状況は同じじゃん、なら今週も部活に来れたはずだよね?」
そうか。
ここにいる全員、私がサボっていると思っているんだ。
綾乃「テスト明けすぐに試合があること分かってるでしょ?サボられると困るんだよね」
早枝(三年生)「ちょっと綾乃」
真春「……っ…」
夏菜「まあ今日のところは帰っていいよ、時間がもったいない」
綾乃「はあ…雰囲気悪っ」
夏菜「走って校庭に集合!」
副部長が小さく呟いた言葉。
それを聞いた途端に一気に胸が苦しくなった。
雰囲気を悪くしたのは私。
私がこんなことにならなければ、部活の雰囲気が悪くならずに済んだんだ。
全部私の_
真春「…ただいま」
澪紀に連絡を入れて、先に帰ってきてしまった。
メッセージを送ってすぐに電源を落としたから、返信が来たかどうかは分からない。
お腹も痛むし、あれ以上学校には居たくなかった。
秋加「おかえり、早かったね」
真春「うん…お母さんは?」
秋加「まだ帰ってきてない…あ、朝お母さんビックリしてたよ」
真春「ああ…」
そういえば、家飛び出したんだった…
帰ってきたらあれこれ聞かれるかもしれない…
秋加「…お姉ちゃん?」
真春「お母さんにご飯要らないって言っておいて…」
秋加「分かったー」
今日はもう…お風呂に入って寝よう。
澪紀said
〔ごめん、先に帰るね〕
ミーティングが終わった後スマホを確認すると、真春からメッセージが届いていた。
届いた時間はまだ私がミーティングをしている時間。
澪紀「体調悪化しちゃったのかな…」
〔どうしたの?〕
〔体調は?〕
何回も連絡するのはしつこいかと思い、短いメッセージを送って返事を待ってみた。
でも、その日返信が来ることは無かった。
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いつも読んでくださってありがとうございます!
突然ですが、「胃が気持ち悪い」って感覚分かりますか?
痛くはないんですけど、気持ち悪いんです。
私の場合は誰にも理解してもらえませんでした。
相談したら「なにそれー」でほぼ流されました。
長く続くので病院で診てもらったら、慢性胃炎を起こしていました。
これをモチーフにした欅の小説も書こうと思ってます。
それでは、次回も是非読んでください!
これからもよろしくお願いします!