けっして明るくきれいな病院ではなかった。受付のカウンター周りには色が変色したプリザーブドフラワーが飾られている。

先ずはカウンセリングからというので待った。待合室には年配の女性とやけにハイテンションで受付の人に話かけている若い女性がいる。少しの待ち時間なのに、トイレに2回もいった。緊張しているのだろうか?
診察室から真っ正面に座ったわたしはその扉が開き診察が終わった患者が出てきた時に何となくそちらに視線をおとす。ちらりと中の医師が見えた。
「あぁ、あの人が全てを知り、わたしを楽にしてくれるんだ!シルバーグレイの髪の身体が細くすっとした医師だ」


名前を呼ばれ診察室の手前の小さな部屋に通されると若い看護師が反対側のドアから入って来た。
どんな状態なのかと問われ、これまでのいきさつを話すと、持っていたメモ用紙に記入している。

「では、また明日来て下さい。予約をしてからお帰り下さい」

はーーーーー!!??
何ですと???
今日はこれで終わり???
しかもカウンセリングじゃないし!

なんだか嫌な予感がする。


写真はわたしがアレンジしたプリザーブドフラワー。