明日、11月7日 13時04分
秋の土用が静かに明け、
季節は冬の気配へと歩み始めます。
土用とは、四季のあいだに
そっと置かれた
「心と身体の調整期間」
のような時期。
中国の陰陽五行の考えでは、
春は木、
夏は火、
秋は金、
冬は水の性質を持ちます。
そしてその季節の
移り変わりの間に流れるのが「土」の気。
土は大地。
すべてを支え、
育み、整えてくれる
母のような存在です。
そのため昔は、
この期間は「土公神(どこうしん)」が
地上を司るとされ、
土を動かすこと、
家の工事や畑を耕すことなどは
慎むべきとされていました。
今の私たちの暮らしでは、
土を動かす=心や生活の土台を揺らすこと
と捉えるとわかりやすいかもしれません。
・大きな決断を急がない
・無理に答えを出そうとしない
・がんばり過ぎたら、立ち止まって深呼吸する
もし土用の間、
気持ちが揺れたり、
身体が少し重く感じたなら、
それは「季節と共に生きていた」証です。
そして明日 13:04、
そっと、ゆっくりと、
土用の扉が閉じられます。
ここからは、冬の氣が動き始めます
冬は「水」。
心を深く沈め、静かに思いを育てる季節。
外に向かうよりも、内側をあたためること。
結果を求めるより、根を整えること。
動くより、感じることを大切に。
季節はいつも、何も言わずに教えてくれます。
「いまは、ゆっくりでいいよ」と。
明日、
どうか一度だけ深く息をしてみてください。
あなたの中に、やわらかい静けさが戻ってくるはずです。
