2019年のクリスマス・年末、2020年のお正月と自宅で家族と過ごせたことが嬉しかった。

 

発病してから1年が経ち、その時は気付かなかったが去年の年末からの発病・入院は思い返すとなかなか大変なことだと、冷静に思えるようになっていた。

大みそかになると、本ブログと書いている現在(2024.1.30)でも思い出すことがある。

病院のベッドで横になりテレビで紅白と那須川天心VSフロイド・メイウェザーを交互に見ていた。両方の番組が終わった夜中の11時45分。あと15分で年明けなのだが、病院で一人ベッドに横になっていて、下半身が麻痺のため立ち上がり窓から外を眺めることも出来ない状況で、年明けなどどうでも良くなり目を閉じて寝てしまった。

 

 

この年は、年末も年明けも行けるときはジム(24時間ジム)に行きトレーニングをしていた。

ジムで思い出すのは何度もジムに行く時間が重なった60代中頃位の女性だ。

リハビリ病院を退院してジム会員に復帰してすぐにこの女性と出会った。

ジムが空いている時間帯がお昼頃だったので、この方もその時間を狙って通っていたのだと思う。

左側か右側かは忘れたが、身体の半分側が麻痺しており、脳梗塞の後遺症ではないかとすぐに思った。

 

基本的にはムキムキになりたい人やダイエット目的で来ている人しかいないなか、リハビリ目的で来ている方はこの方しかおらず、リハビリで来ているわけではないが、なんとなく私と同じ「後遺症仲間」がいることが嬉しく、トレーニングしている姿に勇気づけられた。

悩んだのだが、ある日、声をかけてみた。

私お得意の「ご病気ですか、お怪我ですか?」から始まり、「私は病気で一時期、ヘソから下が麻痺していました。今も下半身に動きの悪さや痛みが残っています。」と自己紹介し、「このジムにリハビリで通われている方は少ないので、お声がけしてしまいました。」と伝えると、声をかけらたことが嬉しかったようで、笑顔になり話してくれた。

やはり脳梗塞の後遺症で身体半分に麻痺が残り、残りの半身の筋力アップと麻痺した方の身体の筋力回復の為にジムに来ているということだった。

パーソナルトレーニングも受けているようだったので、それについて聞いてみると、費用が高いので本当のパーソナルは受けられないが、ジムスタッフ(パーソナルトレーナー)のご好意で無料で少しトレーニングを見てもらっているとのことだった。

この方は、ガリガリ系の体格で、身体の半身が動かないながらトレーニングをしていたので、ジムスタッフも気にかかったのだと思う。

 

 

その後も、ジムで合うと会釈したり、「お疲れ様です。」と一言挨拶をしたりするぐらいで、お互い別々に自分のトレーニングをしていたのだが、年末にも会ったので軽い気持ちで「もう年末ですね。身体の変化はどうですか?」と聞くと、うつむいた表情で変化はほとんどない。と返答が返ってきた。

60代中頃の女性の筋肉がどの程度の期間・どの程度のトレーニングで筋力アップするのか分からなかったし、もしかすると、後退していないことを良しとしていい気もした。

この方自身も現状維持が出来ているので良いと考えるべきかもしれませんが、変化は感じられないです。と寂しそうに話してくれた。

 

トレーニングを始めて3ヵ月位経ったならば、本来は体の変化を感じても良いはずであるので、トレーニング内容か食事に問題があると思い、ジムに来る前と来たあとで何を食べているか聞いてみた。

すると、『ジムに来る前に食パンの半分を食べて、帰ってから(お昼)は残りの半分を食べています。』

という驚愕の返答だった。明らかに栄養不足である。

本当は、プロテインと炭水化物をもっとたくさん食べてとガンガンに言いたかったのだが、食事はお金もかかるし、あんまり言いすぎても気分が悪いだろうなと思い、「もしかするとタンパク質が足りていないのかもしれません。ボディビルダーの様な体になる必要はないですが、あの人達は毎日自分の体重の2倍、もし体重50キロならば100gのタンパク質を摂っています。栄養が足りないとトレーニングしても筋肉がつかないので、今聞いた限りだとお食事を変えると体の変化が出てくるかもしれません。」と伝えた。

正直、その方が身体の変化がないと話すときに泣きそうになりながら話していたので、私も凄く気になってしまった。

 

何事においてもだが、変化が無いことを続けるのは非常に辛い。

私は、食事(タンパク質を摂ること)がトレーニングにどれほど重要か書いてあるネットのページを印刷して、その人に渡すことにした。印刷して毎回ジムに持って行ったが、なかなか会うことがなく、いつ渡せるんだろうと思った記憶がある。

不思議なことに、ちゃんと渡せたかどうかの記憶は曖昧である。その後、コロナが流行り私はジムを退会し、その方と会うことも無くなってしまった。

印刷したものを渡せて、感謝されたような記憶もあるのだが、なぜか曖昧である。

 

 

本ブログを書きながら、リハビリ病院で出会った仙人(同じ病室だった方)から聞いた、プロテインを思い出した。

仙人については、下記の過去記事をご参考に。




トレーニングをしている人ならば、ほとんどの人がプロテインを飲んているが、仙人から「一番良いプロテインを知っていすよ」と言われたのは衝撃だった。

いろんなプロテインが世の中では売られているが「一番良い」と言うには勇気がいる。

これが、その「一番良いプロテイン」だ。

 

昔は「三ツ星食品」という販売会社のホームページがあったが今は無くなっており、amazonでしか売っていなかった。

私も買って飲んだが、流石は仙人のおすすめということで、まず植物性プロテインで身体に優しかった。

味はきな粉似たような、砂糖の抜きのコーンフレークのような自然な甘みがあった。

現在の私は、マイプロテインという有名なイギリスのプロテインを飲んでいる。バニラやチョコなど甘い味付けがされており、甘いもの付きの私にはそっちの方が美味しかったからだ。

ただ、マイプロテインは人工的な味がもろにするので、「体に良いプロテイン」は上記のプロテインだと思う。

 

 

もしも、もう一度、ジムで出会った女性に会うことがあったらプロテインを飲むこと(あるいは、肉などのタンパク質を毎日多く摂ること)と、トレーニングの記録を付けることをおすすめしたい。

どんなトレーニングをどんな負荷(何キロの重り)で、何回やれたかを記入するのだ。

体の見た目が変わらなくても、回数を増やせたり、重りを増やせれば、筋力がアップしたことがすぐ分かる。

だいたい3ヶ月やっても、変化がなかったらトレーニングのやり方か、食事が間違っているので(栄養が足りていないので)どちらかを見直さないといけない。

 

 

今でもたまに、あの女性が元気にしているか、ふと思い出す。

話している感じだと、独り身のように感じた。半身が動かない状態で一人で生きていくのは大変だろう。

少しでも体が良くなっていることを願いたい。