今回のボーカリスト投票から考えること | *November With Love*

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ボーカリスト投票が昨日で終わりました。


私個人の思いとしては、 

結果としてユノペンさんたちと力を合わせてユノを応援できたことがとても嬉しく、


最終的には目標にした500万票も超え、


最後の一致団結したドラマチックな応援の勢いと達成感で、

思いがけず清々しい気持ちなりましたが、


色々考えることが多いものだったので改めて記事を書いておこうと思います。



この投票は下げボタンがある時点で人間の悪意やアンチを誘発させる邪悪なもので、

それだけでストレスが多いものでした。



ユノの下げ投票の異様な数字を見れば明らかですが、


転役からのこの数年、

ユノに向けられて来た常軌を逸する執拗な悪意が可視化されたようで、
私はそれがやりきれなかったけれど、


投票が終わった今だから言いますが、

私はどうしても誰かを下げる投票には苦痛があって、


色々試みて、

最終的にはユノが賞賛される得票率を上げることに重点を置き、


睡眠時間を削って投票することで、

自分なりに下げボタンの分のバランスを取りました。



最終日の日付けが変わったあたりからは、

1位や2位の票を意識するというより、


500万票という目標に向かって、

かつてマラソンを走っていた自己との戦いのように、

ただひたすら応援投票をすることで楽しもうと思いました。



******


この投票の幕開けは、

エントリーされたユノを侮辱する低俗で幼稚な同じグループのメンバーのファンのツイートが拡散され、

当初から波乱含みでした。



色んなアーティストの音楽を聴いている視野の広い人なら分かると思いますが、


世界には色んなタイプのボーカリストがいます。



そもそも歌なんてそれぞれの好みで楽しむもので、

絶対はなく、


例えば私の好みで言えば、

上記の低俗な彼女の好きな歌手の発声時に節回しの癖が付いている歌が嫌いだし、


特に2014年のWITHから今日にかけて彼の歌は、

デュオにとって大事な調和を無視した自己顕示欲が年々強くなり、

以前より下手になってしまったと思っています。



でも私はそれを皆が応援する場に向けて、

わざわざ人が不快になることを言って仲間と連んでdisったり、

同意を求めたりなんかしないし、


そのアーティストの歌を聴いて好きになったリスナーやファンが、

その人にとって大切な歌手になれば、


誰にとやかく言われる筋合いのない、

それが全てです。



更に続けると、

今回1位になった人がカヴァーした曲を、

ファン以外の一般の人やカヴァーされたアーティストのファンの人が聴いた感想を検索から見れば分かりますが、


褒める人がいる一方、

元歌のアーティストに対する敬意が欠けていることや、

彼の過剰なブレスの癖など、

辛辣で否定的な意見も少なくありませんでした。



私個人の意見を言えば、

東方神起の分裂事件以降、

人間的にも歌手としても彼や彼の歌は不快です。


私は彼がカヴァーした一人のアーティストのライブハウスでの公演や伝説になった球場のライブにも足を運んだデビュー当時からの熱心なファンで、


そのアーティストの曲が彼にカヴァーされたことをSNSに流れて来た情報で知りました。



でも、

彼はそのアーティストの命日の翌日テレビに出演しましたが、

その話に触れることもなく別のアーティストの曲を歌いました。



別に誰がいつ誰の歌を歌うかなんて自由だし、

商業的な話もあると思いますが、


私個人の感想は、

彼のこれ見よがしな過剰な歌唱を少しもいいと思わなかったし、


少なくともそのアーティストはそうした商業的な全てに否定的で、


その現実と理想と、

どうしようもない自分との狭間で最期の瞬間までボロボロになりながら生きて歌を歌った人であり、


彼が本当にカヴァーしたアーティストや楽曲の作者に心からのリスペクトがあるなら、

その日の選曲はそのアーティスト以外ないと思いました。



でもそれとこの投票とはまた別の話で、


彼のファンにとって彼は好きな歌手であり、

その歌手の歌や言動に例え大衆から批判されることがあったとしても、


ファンがその人の歌を好きなことは誰にも否定されるものではなく、


そして、

それはこの投票にエントリーされた全てのアーティストにも、


そのアーティストの歌が好きなファンにも言えることで、


それらは皆、

尊重されるべきものです。



フェスや投票など皆が応援に集う場所に於いて、

誰かが誰かの好きなアーティストに最低限の敬意を払わなければ、


そこが荒れたり争いの場になってしまうのは当然で、


特に東方神起のメンバーやスタッフ、ファンダムには何故かユノにならどんな侮辱的なことを言ってもいいと思っている空気があり、


問題になるのは、

いつもそうした他者(この場合殆どがユノ)への敬意が欠けていることですが、


私達はそうした個人の好みや感情と、

公共の場での倫理とは別にしなければいけないことを、


一人の人間としても、社会的にも、

アップデートしなければならない所に来ていると思います。