今日は尾崎の命日だ。
先日用事があって初めて朝霞を訪れた。
尾崎くんと言えばI Love Youなど初期作品があまりに有名で、
勿論1stも2ndも素晴らしい名盤なのだけど、
私は彼が十代最後に作ったアルバムこそが傑作だったと思ってる。
このアルバムが出る前に行われた大阪球場ライブのオープニング、
ギター1本で披露された米軍キャンプは、
アルバムに収められたバージョンの百倍は凄みがあって素晴らしかった。
満員の大阪球場が静まり返って十代の尾崎の歌声に傾注した。
派手な曲ではなくギター1本のアレンジで歌ったこの曲をオープニングに選んだことに
このライブの意味が表れていたと思う。
大阪で生まれて育った私はいつからか東京への憧れがあった。
大好きだったバンドも尾崎くんもみんな東京にいた。
子供の私にとって大阪は大都市だと思って育ったけど、
成長し好きな音楽や芸術の世界を見ていて、
事ある毎にやはり東京がこの国の文化の中心だと痛感していた。
そして尾崎くんとの出会いから尾崎のいる東京に行きたいと思うようになり、
勉強までしていたにも拘わらず家を継がず
東京に就職先を決めて移住した。
尾崎の死後から随分経って見たこのライブのDVDの最後、
会場に一人佇む十代の自分の姿が映っているのを見つけて当時の記憶が鮮明に蘇り、
時空を超えて尾崎くんからプレゼントを貰った気がした。
そして先日
尾崎の命日を前に彼の地元の朝霞を初めて訪れた。
どこか十代の懐かしい風が吹いていた。
Freeze Moonではなく温かい月明かりが尾崎の横顔のように迎えてくれた。