北杜夫 | M-SWIFT OFFICIAL BLOG Powered by Ameba

北杜夫

先週、本屋でふと気になって購入したのが、『マンボウ最後の大バクチ』。
マンボウシリーズはほぼ読んでいるんですが、これはそういえば読んでないなと。
そして訃報を聞いたのが一昨日。

僕が小学生のころ夢中になって読んだ本『どくとるマンボウ航海記』。
どくとるマンボウこと北杜夫が、若き日にマグロ漁船の船医として世界中を旅した様子が、面白ろおかしく書かれていて、少年だった僕は、まだ見ぬ外国に思いを馳せた記憶があります。

その本が、中学1年生の夏休みの課題図書となり全員に配られた時には、僕はすでに読んでいる優越感と同時に、この本を選んだ国語の先生を「やるな」と思い嬉しかったことも覚えています。

僕が本が好きになったきっかけでもある本。

また、楡病院を舞台に近代日本の流れに翻弄される家族を3代にわたって描いた『楡家の人々』、そしてブラジルに移民した日本人家族を描いた『輝ける碧き空の下で』。

時の流れに翻弄されつつも、強く生きていく人々を、時に楽しく、時に悲しく描きつつも、どこかにユーモアがある作風に引き込まれ、どちらの小説も一気に、そして何度も読んでしまった。

また、僕は、彼の作品に必ずと言って良いほど登場する変わり者、迷惑な人が大好きで、
その描き方にも愛とユーモアがあり、人間を肯定している描き方にとても惹き付けられた。

僕は小学校のころから本が好きで、母にもらった読書ノートに本の名前を増やすのが楽しみで、年間100冊から150冊ぐらいは読んでいた。

そんな本好きにしてくれた作家が北杜夫だったんです。

今日はもう一度彼の作品を読み直そう。


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