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演奏家が狙う小さな的

音楽を演奏するとき、

音楽の種類によって程度の差はあれ、

ここでこうして、そこでああして、

と制約があります。

これを忘れては音楽にはならない。

よくこれを忘れるとバンマスにぽかっとやられる。

理性の部分。

でも間違いなく演奏しているだけではつまらない。

その制約の上で自分の感情をどれだけ出せるかがポイントになってくる。


この『理性』と、『感情』の2つを便図にすると、

その重なる部分は、かなり小さい。

その小さい的を目指して、

演奏家は

あ~でもない、こ~でもないと、

うんうん唸りながら、自分が気持ちよくなれるように、

そして、それが願わくば見ている人を感動させられるように、

試行錯誤するわけです。


クラシックのようにに出す音符が決まった音楽でも

即興ジャズのように最小限の規則の上でやる音楽でも同じです。

その理性と感情が二つが合わさった瞬間に、

はじめて音楽は生きたものとして、宙を舞い、人を感動させる。

そして、演奏している全員、見ているひと全員の頭の中が繋がる。

音楽は決して見えるものじゃないのに、

みんなが同じものを見ている。

そんな時は僕は、なんとなく、

みんなの頭の中に、それぞれ扉があり、

それが一つの「別世界」につながっているようなイメージを持つんです。

普段は開かないドアが開いたときの感覚を、ジャズマン達は「飛び立つ」といいます。



最近、スタジオ作業がばかりなので、そんなライブがしたいなあと、

空を見ながらぼーっと夢想。

おっと、仕事仕事。