お好み焼き普及委員会
先日、マネージャーの木部君とお好み焼きを食べに行ったところ、
「これ、広島風ですよね?」
との質問。
いえいえ、あきらかに関西風です。
広島出身の僕が連れて行った店なので、当然広島風なんだろうなと思ったとのこと。
そうなんです。
世の中には広島風と関西風の違いがわからない人が多いんです。
僕は関西風も広島風もどちらも好きなのですが、
お好み焼きの区別が曖昧なままに生きている人が思いのほか多い。
確かに、そこが曖昧でも生きていけます。
けど、「お好み焼きファン」の僕としては、
お好み焼きの正しい知識を広めていかないとならない。
そんな使命感で
このあと、僕のお好み談義が始まるのです。
簡単な気持ちでこの質問を僕にした人は、
食べる前にちょっと面倒くさい僕の説明を聞く事になるので、注意が必要です。
さて、
よく、そばが入っているのが広島風、入ってないのが関西風といいますが、
広島風でもそばが入らない事もあります。
なので、その解釈は残念ながらまったくもって正しい知識に繋がりません。
調理方法が全く違います。
まず、関西風はキャベツなどの具を小麦粉で解いて生地をつくり、
それを鉄板で焼きます。まぜ焼きです。
うまくひっくり返せれば家でも作れます。
そして、広島風ですが、これが家で作るのはちょっと難しい。
まず、水でといた小麦粉でクレープのような薄い皮を作ります。

その上にキャベツ、もやし、天かすなどを盛ります。
さらにその上に豚肉をおきます。
この豚肉は、バラなど安いほうが旨いです。
ちょうど、キャベツの山の上に、豚バラ肉がすじ状にかかっている感じです。

ころあいを見て、これをひっくり返す。
これが難しい。
たいていの場合、家でやると、キャベツが向こうへ飛んで行きます。
向かいに座っているひとは要注意です。
または、なんとか返ってもぐじゃぐじゃになります。
思いっきりが重要だったりします。
小麦粉で固まっている大阪風との違い、薄皮の上に野菜と肉がのっているだけ。
このひっくり返しは かなりの高難度です。
横では同時進行で焼きそばを炒めておきます。
この焼きそばにはお好みソースをすこしかけて茶色にしておきます。
店によっては隠し味ですこし、ケチャップを入れるところもあります。
炒めおわったら、先ほどのキャベツ山と同じぐらいの大きさに丸くまとめます。
さて、豚肉がしっかり焼けたことを確認したら、
キャベツ山を焼きそばの上にのっけます。
そして、さらにその重ねたものを、丸く薄く引き延ばした卵の上にのっけます。
さらにここからがA難度。
上から、薄皮、野菜、豚肉、焼きそば、卵と重なっている5重構造のこの建造物を
ひっくり返します。
これが成功するとあとは、楽勝です。
上になった卵の面を上に、
ソースを塗り、塩こしょう、鰹節、ねぎ、青のりをのせます。

(これが広島風)
ということで、長くなりましたが、
広島風は中身が層になっています。
関西風はまぜ焼きになっています。
細かくいうとソースも違うのですが、これはまたの機会に。
また美味しい店と、そうでない店の見分け方もまたの機会に。
ちなみに、家でやるときは、僕は関西風が楽しくて好きです。