令和元年11月、仙台フィル・コンサートマスターの神谷未穂さん、
同じく仙台フィルヴァイオリン奏者でバロックヴァイオリン奏者でも
ある小池まどかさんが工房にいらして下さいました!
※神谷さんお持ち楽器は装飾付ヴァイオリン
※小池さんお持ちの楽器は1/32よりもさらに小さいサイズ
10月の神谷さん&エマニュエル・ジラールさんお二人による
「もりおか啄木賢治青春館」でのコンサート、
トークも演奏も素晴らしいひとときでしたが演奏後もギリギリまで
サイン会をやって頂いたりし、ゆっくりとお話する時間もなかった
のでしたが・・・、今回はわざわざ工房までお越し頂き感激でした。
当工房ではバロック系、クラシカル系も製作しますが、神谷さん、
小池さんとも当工房で製作した装飾ヴァイオリン(ストラディヴァリ
Hellierモデル)にとても興味をもって下さったようで。
ひととき音を響かせていただきました。
「とてもいい音だし、弾きやすいね!」
・・・と、ここまでも、とてもうれしいことだったのですが・・・
なんとなんと、コンサートマスターの神谷さん、翌日の演奏会
本番でこの楽器を使用してくださったのでした!!!
桐山建志さんが青春館で演奏して下さって以来のこと
とてもとてもうれしいことでした。
お二人ともこのHellierモデルの装飾に興味あるようでしたので、
ちょっとつづ、装飾のディティール
アップしていきます。
(仕事の合間にちょっとずつですので時間かかりますが)
■裏板の象嵌:黒檀とメイプルと(今は輸入禁止の)象牙
(クリックすると拡大されます)
この象牙、実は近くのハンコ屋さんから半端の象牙を無料で
分けて頂き、それを丸と菱形に加工したもの。
■丸と菱形の象牙を埋める前に、まず0.5㎜程度の極薄い黒檀
を5枚重ねてエッジラインに沿った形にニカワで固めます。
(それが下記の黒い線状のものです)
つまりこの↑の黒い
線状のものは、黒檀の薄板5枚が重ねられて2.5㎜ほどになっている。
重ねた5枚の黒檀材の端っこ、拡大したものがこれ↓
そして、その外側に厚さ0.3㎜の黒檀と0.3㎜メイプルが埋めてあり、同様に内側にも0.3㎜の黒檀と0.3㎜メイプルが埋めてあります。
で、黒檀材5枚部分、2.5㎜ほどのところに丸と菱形を一個ずつ彫って埋めていきます。
ちなみに、上の画像の丸と菱は、象牙ではなく白蝶貝。
白蝶貝もとてもきれい!
装飾チェロを作ったときには、この白蝶貝を使いました。
(装飾チェロの画像はほかのページにあるので見て下さるとうれしいです!)
私の工房のホームページ→http://www.m-stringshop.com/
横板のアラベスク模様は
基本はストラディヴァリのラインですが、ところどころで
「鳥」がとまっていたり
「龍」がいたりしてます。(この龍はへたっぴぃですが・・・)
ほかにも蝶々🦋が、飛んでいたりします。