日焼け止めの新潮流になるか？ロート製薬「スキンアクア ウォーターマジックUVオイル」その4

ロート製薬「スキンアクア ウォーターマジックUVオイル」について、その成分から毎度おなじみなマニアックな解析をしている今回。一応製品の成分解説は前回までで終了しています。今回は、まとめ的な感じで。

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ロート製薬の公式サイトはこちら

http://jp.rohto.com/skin-aqua/water-magic-oil/

日焼け止めの新潮流になるか？ロート製薬「スキンアクア ウォーターマジックUVオイル」その１

https://ameblo.jp/m-skincare/entry-12370365385.html

日焼け止めの新潮流になるか？ロート製薬「スキンアクア ウォーターマジックUVオイル」その２

https://ameblo.jp/m-skincare/entry-12370367395.html

日焼け止めの新潮流になるか？ロート製薬「スキンアクア ウォーターマジックUVオイル」その３

https://ameblo.jp/m-skincare/entry-12370369222.html

何と言ってもこの製品の処方の特徴は「オイル多め」「紫外線散乱剤（粉体）が入っていない」「透明」と言ったところな訳ですが、そのために面白くなっている部分と、逆に注意が必要かなと思われる部分が出てきてしまっています。

一般の製品であれば、処方の特徴を見ているとその辺が明確に見えてくることがあります。例えば、この製品は防腐剤の○○を使っているから、苦手な人は注意してね、とか、この処方組だとこれこれの成分が必要なのに入っていないから取り扱い注意とか、日焼け止めなのに、これこれの成分を使っているとは新しい、とかとか。

しかし、今回の製品は、なにせ比較対象が無いような特徴ある製品なので、あまり単純な比較ができません。かと言って、成分に突っ込んでいくと、さらにわかりにくいということが起こり得ます。

そんなわけで、プロ目線で、ざっくりまとめた方がいいかなと思うので、特徴、おすすめポイント、注意点などをざっくりますと。

１）今までにあまりなかったタイプの日焼け止め製剤なので、新しい感触にチャレンジしたい人には、ぜひおすすめ。（ちなみに、実際に使用してみた感触はかなり良いです。個人の好みですが。）

２）日焼け止め効果のほどは、正直ちょっと疑問。試験した結果として表示されている数値なので、間違ってはいないはずですが、のびの良さとか、紫外線吸収剤の性質などを考えると、実使用でそこまでしっかり日焼け止め効果が得られるのか。使用時には注意が必要と思われます。

３）これも何度も言っていますが、紫外線吸収剤が肌に合わないというタイプの人は、結構います。この処方にもがっつり入っていますので、注意してください。

４）水を排除することで、防腐剤が入っていない処方というのは、好感度。逆に、香料が入っているのはいただけないが、吸収剤をこれだけ使うと、匂いをカバーするために入れざるを得なかったのかなと。

と言った感じかなと。

化粧品のマーケティング担当としての見方をさせていただければ、このオイルタイプという性状は、新しい潮流になるのでは？と思っています。

これまで、日焼け止めは、クリームタイプとローション（使用前にかちゃかちゃ振って、中の粉を分散させるタイプ）の二つが主流で、そのどちらも水をほとんど含んでいないタイプでした。それが、ここ１０年くらいでジェルタイプという、水を含んでいて、使用感が一般の化粧品のようにみずみずしく、使いやすいタイプが人気となり、勢力図が入れ替わっている感があります。

まあ、日焼け止めの形状には、これら以外にも「スティックタイプ」「パウダータイプ」などがありますが、主力製品にはならなかったし、これからも主力の座を奪えるか、と言ったら、ちょっと難しいのではないかなと思います。

今回のオイルタイプは、上記のどれにも当てはまらないタイプ。日焼け止め製品の勢力図が大きく描き変えられるのか。注目していきたいと思っているのです。まあ、もっとも、本当にバカ売れしたら、この製品名（届出名は別）にはお役所からクレームが入りそうですけどね・・