フランスの薬剤師 カヴェントゥ(Joseph Bienaimé Caventou 1795- 1877)とペルティエ(Pierre-Joseph Pelletier 1788 - 1842)は新薬精製の祖ともいうべき方々。
様々な植物から有効成分を抽出した。1820年にはイヌサフランから痛風の特効薬コルヒチンを取り出す。
写真はイヌサフランの花
イヌサフランは食べたら死ぬような猛毒で、これを薬として扱うのはトリカブトを附子として使うのにも似ている。
コルヒチンの作用機序は最近になってようやくわかってきた。それは細胞内でチューブリンという蛋白質と結合して、微小管の伸長を阻害(重合阻害)し安定化するが、同時に細胞分裂を阻害して不全をも招く。コルヒチンには3から4時間ごとに0.5mg、6回から8回までの使用制限があり、なるべく一日 1.8mg以下にするのがよいとの推奨があるが、これはその毒性に由来する。予防的に1日一回飲み続けるのをコルヒチン・カバーという。
コルヒチンは微小管の安定化により、好中球の遊走能を強く抑制、つまり痛風発作で白血球が関節液の中に集まって来て、サイトカイン・ストームをおこすことにブレーキをかける。但し、ストーム(暴走)が激しく起こってしまったら、それを抑える量を服用することは毒性の点から避けねばならない。 今のところ効果は不明ながらイベルメクチンなどを使うことを考えるのがよいかもしれない。
ベーチェット病や、ピリン遺伝子の先天的異常による家族性地中海熱は、好中球の異常な活性化があり、病気の寛解と再燃の予防にコルヒチンが有効。
様々な植物から有効成分を抽出した。1820年にはイヌサフランから痛風の特効薬コルヒチンを取り出す。
写真はイヌサフランの花
イヌサフランは食べたら死ぬような猛毒で、これを薬として扱うのはトリカブトを附子として使うのにも似ている。
コルヒチンの作用機序は最近になってようやくわかってきた。それは細胞内でチューブリンという蛋白質と結合して、微小管の伸長を阻害(重合阻害)し安定化するが、同時に細胞分裂を阻害して不全をも招く。コルヒチンには3から4時間ごとに0.5mg、6回から8回までの使用制限があり、なるべく一日 1.8mg以下にするのがよいとの推奨があるが、これはその毒性に由来する。予防的に1日一回飲み続けるのをコルヒチン・カバーという。
コルヒチンは微小管の安定化により、好中球の遊走能を強く抑制、つまり痛風発作で白血球が関節液の中に集まって来て、サイトカイン・ストームをおこすことにブレーキをかける。但し、ストーム(暴走)が激しく起こってしまったら、それを抑える量を服用することは毒性の点から避けねばならない。 今のところ効果は不明ながらイベルメクチンなどを使うことを考えるのがよいかもしれない。
ベーチェット病や、ピリン遺伝子の先天的異常による家族性地中海熱は、好中球の異常な活性化があり、病気の寛解と再燃の予防にコルヒチンが有効。