淡路人形浄瑠璃(前記事)鑑賞後、
同館3階から展覧会へ。
現在開催中
古代~現代の吹きガラス達。
部分的に撮影OKの作品有り。
※全部は載せていません。
紀元前1世紀に登場
古代ローマの吹きガラス
(左から)
把手付水注/シリア2~3世紀
水注/シリア1~5世紀
長頸瓶/東地中海沿岸地域1~5世紀
以前、他の美術館でも
1世紀の精巧なガラスコップ
4世紀にはあえて歪ませた創作、と
観ていたので…
テルマエロマエ(130年代が舞台)の、
古代ローマの技術が劣る設定で
日本の銭湯の牛乳瓶に驚く場面が
どうしても忘れられない
フィクション…漫画…だがしかし…
作り方の説明も随所に。
色々な技法があるのだなぁ。
フリースタイルで吹いたり
吹いて型にはめたり
熱いうち摘んで整形したり
ガラスの中にガラスを吹き入れたり
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私はガラスは学んでおらず
旅で1回、仕事で1回
簡単に吹いた事があるだけ
説明は詳しいが
なかなか実感伴う理解は難しい。
ヨーロッパの吹きガラス
船形水差/イタリア16~17世紀
欧州らしい装飾。
ヴェネチアの職人技から
欧州各地に様式が広まり、
現代の作家にも引き継がれる。
透明なガラスの中に
色ガラスで繊細な模様を作り出す
レースガラスもしかり。
ファイバーレースヴェロネーゼ 白龍
/日本 2022年 伊藤周作
(左)gaza藍 (右)netz藍
/日本 2022年 有永浩太
作家蔵
さらに自由な…
現代アートとしての吹きガラス
Amorphous22-5
/日本 2022年 横山翔平
作家蔵
外側のガラスは後付けではなく
練りガラスにガラスを吹き込む。
かなり大きい肺活量…
しろの くろの かたち 2022
/日本 2022年 小林千紗
作家蔵
マットな黒で謎材質に見える。
立体の一筆書きみたいだけど
部品として繋げているとの事。
運搬・搬入怖い度No.1
Transition '22-11
/日本 2022年 竹岡健輔
作家蔵
吹いたガラスに
網目状のガラスを貼り
さらに膨らませ不規則な網目に。
タイトルは単語の意味としては
推移,移行,変遷
だが…
巨大な飴細工付き林檎飴を
連想してしまった
祭バカでスミマセン
Amorphous21-1
/日本 2021年 横山翔平
作家蔵
熱いうちに練り曲げる。
これこそ飴細工的。
奇木のカッコイイVer.みたいな…
和モダンな宿に置いて欲しい
Vestige
/日本 2023年 藤掛幸智
作家蔵
直方体を作ってから変形させる。
規則的な形の名残(Vestige)を
留めつつ変化の一瞬を捉える…
哲学的
ガラスに見えない…
高級ショップの紙袋…
変な連想ばかりスミマセン…
5世紀頃から始まった
東アジアの吹きガラス
(左から)
紫色ちろり/日本 18~19世紀
桑名市博物館蔵
藍色ちろり/日本 18世紀
ちろり/日本 18世紀
東京都江戸東京博物館
※藍色ちろり 別階に映像有り(後述)
欧州に比べてアジア,日本は
釜の規模が小さく熱量も異なる。
製作に制限があったがゆえの
素朴さやシンプルな美。
落ち着く~
釜の浮世絵や技術書も展示有り。
/日本 江戸時代
明治時代に西洋式も導入
近代日本の吹きガラス
吹雪文椀形氷コップ
/日本 20世紀
個人蔵
(左から2番目)
白に緑被せ白千筋文赤縁脚付鉢
/日本 19~20世紀
個人蔵
(真ん中)
籠目文赤縁椀形氷コップ
/日本 20世紀
個人蔵
あぶり出し技法で
日本伝統模様の表現など
西洋技術との融合が見られる。
色とりどり可愛らしい
氷コップ,アイスクリームコップ
ソーダコップなどズラリ60~70点。
/日本 19~20世紀
個人蔵含む
・
現在も手吹き生産を続けている
企業3社の製品展示も。
/田島硝子株式会社
/菅原工芸硝子株式会社
/松徳硝子株式会社
展示や説明は各項目ごとに
他にもたくさんあります
ガラス作り興味ある人には特に
技法説明など興味深いかと
映像
ちょうど訪れた土日限定で
1階のレクチャールームにて
関連映像上映もあった。
(入場自由,繰り返し上映)
上記<藍色ちろり>について
①東京藝大チームが再現を試みる(17分)
②再現に携わった藝大のメンバーと
サントリー美術館学芸員のトーク(30分)
公式ページ下部に長編動画有り。