先日、国立劇場へ(母と)
1966年開業、伝統芸能の劇場。
校倉造の正倉院を模した外観。
紅白の梅が咲いていた。
今の建物はサヨナラ…
2023年10月から建て替え。
2029年完成予定。
劇場は大小有り、今回は小劇場。
観たのはコチラ
文楽人形浄瑠璃の一座。
今では代名詞になっている。
公式説明ページコチラ
人形と語りと三味線で
構成される人形劇。
近松門左衛門江戸時代の脚本家
人形が大きくてビックリ
中心人物(人形)達は1.2~1.5m
それを人形遣い3人がかりで動かす。
(操り糸などは見えない)
動かす人は基本的に黒子の姿だが
中心の1人は袴で顔出しの場合も。
重無形文化財保持者もいる人形遣い。
エキストラ的人形達は少し小さく
黒子1人で動かす。
人形は眉毛や指先まで繊細に動く。
動きに緩急が有り
勇ましさ~憂いの表情まで魅せる。
ここぞの場面や効果音として、
黒子が歌舞伎のように足を鳴らす
(顔出しの人は高下駄で鳴らしていなかった)
人形の衣装も立派で見応え有り
これは間違いなく日本の美
動かす技術も世界で類をみない。
語りの声量と三味線
物語や台詞は1人が語り分ける。
登場人物男も女も声色変え全部1人。
(太夫-たゆう-と呼ばれる)
+
傍らで奏者1人が三味線を弾く。
心情や情景を音で表現。
義太夫節-ぎだゆうぶし-
語りは昔の言葉だけど
舞台横に字幕の表示が有り、
漢字を見れば意味分かる。
パンフ800円に床本(脚本)付きで
あとで読み直す事もできる。
(写真はわざとボカしています)
人形の舞台の傍らに
小さな廻り舞台が備えられ、
ここで太夫と三味線奏者が披露。
場面が変わる時にくるりと廻り
太夫と奏者も交替する。
今回の物語
17世紀、乱世の中国。
明王朝再興に尽力した武将がモデル。
中国人の父と日本人の母を持つ武将。
母違いの妹が嫁いだ中国の武将に
味方になるよう交渉しに行く。
中国の武将は別勢力側。
味方はしたいが
情で忠義に反したとなれば恥。
夫を理解し自害覚悟の妻(妹)。
義娘(妹)を守らねば日本の恥と母。
それぞれの情と義がせめぎ合い
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国の恥やら義理人情、自己犠牲…
中国絡みの話とは思いがけず。
江戸時代、人気あった話との事。
これが日本人の気質なのか?
実はそこまで筋通ってないのが多数だから
物語に理想を求めたのか?
義太夫節の迫力と相まって
人形が生きているかのように
引き込まれた
1回休憩を挟み3時間の公演。
外はすっかり暗くなっていた。
東京駅,新宿駅,渋谷駅などへ
公演後は都バスが運行される。
(大勢待っている)
我々は徒歩で半蔵門駅利用。
構内にはタイル絵やパネルなど。
今回の公演は終了したが、
5月に別の演目有り