能楽堂(千駄ヶ谷)へ。
薩摩琵琶の公演。
大河の音楽や時代考証など
この方無しには成り立たない。
(私も仕事でお世話になりました)
演目の1つに師匠出演。
何度も拝聴してる會。
今回は30回目の節目で一層豪華。
以前の記事
建物内部、
ウッディで心地良い。
劇場内・能舞台は撮れず。
演目を簡単に。
(分かりやすく簡素化お許しを)
①薩摩琵琶3名×雅楽の篳篥
源氏物語の春爛漫宴の情景。
淡い桜色が浮かぶような調べ。
②狂言師の語り×薩摩琵琶
源平盛衰記の石橋山合戦。
語りは人間国宝、野村萬氏。
現代語ではないから難しいけど
合戦の生々しさが伝わる。
③デーモン閣下の朗読×薩摩琵琶
耳なし芳一
招かれて屋敷で琵琶演奏のつもりが
毎夜亡霊に呼ばれ平家墓所に居た。
和尚が全身にお経を記すも
耳だけ書き忘れ…亡霊が…
さすが悪魔…亡霊の声色、怖い…。
血なまぐささを感じた気さえした。
所作はロックが滲み出る
別公演・別の楽器編成でも以前拝見。
④歌舞伎俳優の舞踏×箏×薩摩琵琶
舞踏の名手、尾山右近氏。
海女の夢枕に武者の霊が現れ、
戦いの虚しさを伝える。
迫力も儚さもある踊り。
指の先まで美しい。
⑤薩摩琵琶 独奏独唱
退却船に乗り遅れた平家の敦盛を
武蔵国の武者熊谷が組み敷いたが、
16の息子と同じくらいの若者と気づき
逃がしたくも武蔵国軍勢迫り叶わず。
敦盛は自分の事は首を見せて大将に聞け。
分からなければ名も無き者の首と思い
草むらに捨てたまえ、との覚悟。
熊谷は涙ながらに刀を振り上げる…
鬼気迫る情景が広がるようだった。
若者の覚悟が悲しい…
④⑤は歌詞がパンフレットに有り
分かりやすかった。
平家の話が多く、
時代違えど戦いの無常さを
琵琶の音色と共に
ヒリヒリと感じた夜だった。