275 もう一人の自分 | 読むカウンセリング

読むカウンセリング

親からの虐待、両親の蒸発、いじめ、不登校、対人恐怖症、うつ、母の死は私のせいという罪の意識から解き放たれた心理カウンセラーが、自ら体験した心の癒し方をお伝えします。

初めての方へ

この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリング
テーマにした架空のお話です。
まずは、プロローグからお読みくださいね。


――


275 もう一人の自分


新しい気づきを得たと同時に
新しい疑問が湧いた。

自分に頼ればいい・・・

それは分かった。
じゃあ、この場合の自分て
何なんだろう?


これまで、自分になど
頼れないと思ってきた。

それは、上辺は繕っていても
自分がダメな人間で
人より劣っていて
嫌われ者で迷惑な存在だと
心の底で信じていたからだ。

こんな自分を
変えなければいけないと
ずっと努力をしてきた。

努力をしても変われない自分に
うんざりして絶望した。

自分を許せず、認められず
否定し続けてきた。

その自分と
これから頼ろうとする自分とは
明らかに違う。

でも、何がどう違うのか
言葉にできない・・・

僕はカウンセラーに
思わず質問した。

「自分に頼ればいいということは
 よく分かったんですが
 その場合の自分て
 何なんでしょうか?

 考えてみても、よく分からなくて・・・」

「あなたは自分とは
 何だと思いますか」

「先生に話を聞く前は
 自分に対してのイメージが
 自分というか・・・

 ダメな自分というのが
 自分と思っていました。

 でも、これから頼ろうとする自分は
 そんなものではなくて

 自分に気づくことというか
 自分を離れて見るというか・・・

 もう一人の自分・・・
 
 そうか!
 自分を見ている、もう一人の自分に
 頼ればいいんだ!!」