233 子供らしさ | 読むカウンセリング

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親からの虐待、両親の蒸発、いじめ、不登校、対人恐怖症、うつ、母の死は私のせいという罪の意識から解き放たれた心理カウンセラーが、自ら体験した心の癒し方をお伝えします。

初めての方へ

この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリング
テーマにした架空のお話です。
まずは、プロローグからお読みくださいね。


――


233 子供らしさ


「今、先生から言われて
 気づいたことがあります」

カウンセラーは黙ったまま頷いた。

「僕は心が痛む自分が
 許せなかったんです。

 自分が弱い人間だから
 自分がダメな人間だから
 こんなふうに心が痛むんだと

 知らないうちに自分を
 ずっと責めていたんです。

 母が僕の子供らしさを
 否定したように
 僕は僕の子供らしさを
 否定してしまったんです・・・」

カウンセラーに向かって話をしながら
フッと思い出した。

僕は前にも同じようなことを
カウンセラーに話したことがある・・・

父のことだ。

父から浴びせられた罵倒を
知らないうちに
僕は僕自身にも浴びせていた。

今回の母のことも同じだ。

母が僕を否定したことで
僕が僕を否定してしまったんだ。

親の僕への接し方がそのまま
僕が僕にどう接するかを
決めてしまっていたんだ。

両親が僕を愛してくれなかった事実が
心に重くのしかかってきた。
胸の辺りに、これまでと違う痛みが走る。

「先生、なぜ僕は両親から
 こんなにもひどい仕打ちを受けなければ
 ならなかったのでしょうか?」

「あなたがあなたの子供らしさを
 大切に出来なかったのはなぜですか」

「両親が僕の子供らしさを
 大切に扱ってくれなかったからです」

「両親があなたの子供らしさを
 大切に出来なかったのは
 なぜだと思いますか」

「両親が自分の子供らしさを
 大切にできなかったから・・・

 両親も自分の子供らしさを
 大切にしてもらえなかったから・・・」