初めての方へ
この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリングを
テーマにした架空のお話です。
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリングを
テーマにした架空のお話です。
――
「自分探しをすることになるって
どういうことですか?」
「それぞれの段階の欲求が
満たされなければ
その欲求を満たすことに
囚われ続けて
自分を見失ってしまうということです。
生理的欲求が満たされなければ
身体的もしくは精神的障害を
背負い続けることになるかもしれません。
安全の欲求が満たされなければ
世界は危険な場所だと刷り込まれて
自分や世界を疑い続けるかもしれません。
所属と愛の欲求が満たされなければ
自分には居場所がないと感じ
不安や孤独を感じ続けるかもしれません。
承認の欲求が満たされなければ
ありのままの自分を認められず
人からの承認を追い続けるかもしれません。
そんな状態では
自分が本当にやりたいことに
関心を向けることなどできないでしょう。
関心の全てが
欲求が満たされていないことによる
苦しみやあせりに
取って代わられてしまうからです。
しかも、欲求を満たしてもらえなかった
ことで無意識に創られた信念が
欲求を満たせなくしてしまうのです。
障害のある私は無力だ。
世界は危険な場所だ。
自分には居場所がない。
ありのままの自分は認められない。
そんな前提の中で
人生を変えようといくら努力をしても
努力をすればするほど
元々持っていた信念が強まるような
出来事を引き寄せてしまうことに
なるでしょう。
その結果、人生を空しく感じ
本当に自分がやりたいことは何なのかと
自分を探すことになるかもしれません。
でも、いくら自分を探しても
見つけることは難しいでしょう。
自分が傷つき
失ってしまったものに
気がつかない限り
自分を取り戻すことなど
できないからです」