153 取り込まれた思い | 読むカウンセリング

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親からの虐待、両親の蒸発、いじめ、不登校、対人恐怖症、うつ、母の死は私のせいという罪の意識から解き放たれた心理カウンセラーが、自ら体験した心の癒し方をお伝えします。

初めての方へ

この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリング
テーマにした架空のお話です。
まずは、プロローグからお読みくださいね。


――


153 取り込まれた思い


「何が、おかしいと思うんですか」

カウンセラーは静かに言った。

「僕を責めた人達は
 僕が上手くできて当たり前と
 思っていたということですよね。

 でも、初めてやることだったり
 苦手なことは
 上手くできなくて
 当たり前じゃないですか。

 その人たちが
 そんなふうに考えることは
 不自然じゃないですか?」

「確かにそうですね。
 不自然なことだと思います。

 でもその不自然なことを
 あなたはあなた自身に
 していましたよね」

「えっ!・・・あっ、確かにそうですね。

 僕は自分が自分に何をしてきたのか
 やっと気づくことができたのに

 それが初めからできなかったことを
 責めていました。
 
 あれっ?
 なんでそんなふうに思ったんだろう・・・」

「なぜだと思いますか」

「上手くできて当たり前だと
 思っていたから・・・
 
 うーん・・・なんだか考えが
 堂々巡りをしているみたいです・・・」

「整理してみましょうか。

 あなたを責めた人達は
 あなたが何かをする時
 上手くできて当たり前だと思っていた。

 そのことに対して
 あなたは、それはおかしいと思った。

 なぜなら、初めてやることや
 苦手なことは
 上手くできなくて当たり前だから。

 でも、あなた自身も
 自分を責めた人達と
 同じ考え方をしていた。

 それは、その人達の考えを
 取り込んでしまったから」

「そうか!分かりました!!

 僕は自分を責めた人達が
 なぜ上手くできて当たり前と
 考えるのかが不思議だったんです。

 それは、その人達も
 僕と同じように
 誰かの考えを取り込んでしまった
 からなんですね!」