141 どこに行ってもいじめられる | 読むカウンセリング

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親からの虐待、両親の蒸発、いじめ、不登校、対人恐怖症、うつ、母の死は私のせいという罪の意識から解き放たれた心理カウンセラーが、自ら体験した心の癒し方をお伝えします。

初めての方へ

この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリング
テーマにした架空のお話です。
まずは、プロローグからお読みくださいね。


――


141 どこに行ってもいじめられる


「父が亡くなってから
 母の飲酒の量は、さらに増えて
 いきました。

 高校を卒業した僕は
 母と妹二人の生活を支えるため
 父の弟が社長をしていた
 塗装会社に就職しました。

 そこではまた、ひどいいじめが
 待っていたのです。

 同僚は現役の暴走族
 上司は元暴力団員という職場でしたが
 最初は社長の親族ということで
 遠慮がちに扱われていました。

 ただ、労働環境は厳しく
 休みは月に1日~2日のみ

 朝の6時に家を出て
 家に帰ってくるのは
 22時を過ぎていました。

 仕事はかなりの肉体労働で
 今は禁止になっている石綿を
 鉄骨に吹き付ける仕事や

 有機溶剤(シンナー)など
 体に良くない材料を多く使用しました。

 そんな中、慣れない現場と
 慣れない人間関係で
 不満が溜まっていたのだと思います。
 
 自分のやっている仕事を馬鹿にして
 生意気な態度をしていたせいで
 職場の人達から嫌われ始めました。

 自分はこんな場所にいる人間じゃない!
 こんなのは人間のする仕事じゃない!

 心の中でいつも怒っていましたが
 同時にいつもビクビクしていました。
 またいじめられるんじゃないかと。

 案の定、いじめが始まったとき
 やっぱり自分はどこに行っても
 いじめられる人間なんだと
 思いました。

 それからは、以前のように
 目立たないよう
 自分の気持ちを表さないよう
 何も感じないよう
 注意するよになりました。

 そのせいでしょうか
 身も心もクタクタになり
 追い詰められていったのです。

 そんなある日
 僕の我慢の限界を超える
 出来事が起こりました」