初めての方へ
この物語は
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリングを
テーマにした架空のお話です。
トラウマ(心の傷)に関するカウンセリングを
テーマにした架空のお話です。
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134 5回目のカウンセリング
「どうぞ、お掛け下さい」
一週間ぶりに見るカウンセラーの顔は
いつものように穏やかだった。
「先生、有難うございました。
前回のカウンセリングのお陰で
妻との絆が深まったように思います。
あれから、少しずつですが
夫婦で話し合うようになりました。
これまであまり話していなかった
僕の過去のことについても
妻に話せるようになりました」
「そうですか。
それは良かったですね」
カウンセラーの笑顔が嬉しかった。
「それで、仕事も少しずつですが
再開しようと思って
手を付けようとするのですが
何か心に抵抗があって・・・」
「心に抵抗ですか・・・」
「仕事に向かおうとすると
胸が痛くなるというか
気分が重くなるというか・・・
その辺りのことも
妻に話をするようになったのですが
そこで自分の過去の話になり
いじめられた経験が
尾をひいているのかもしれないと
気がつきました」
「いじめられた経験・・・」
カウンセラーが深く頷く。
「はい。過去を振り返ってみると
子供の時から大人になるまで
ずっといじめられていたように
思います」
「ずっとというと」
「始まりは、幼稚園の頃から
だったと思います。
あまり記憶はないのですが
近所の子供達から
いじめられていた気がします。
そう言えば、数年前に妹が
小学校1年の時の僕の作文を見つけて
渡されたことがあったんです。
その作文を見て
僕は衝撃を受けました」